タイトル
366日の西洋音楽
著 者
[監修]久保田慶一
定 価
2,530円(10%税込)
判 型
A5判 並製
ISBN
978-4-86673-236-7
発売日
2020/11/19
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1週間で7テーマ! 1年で「クラシック音楽」の虜になる!
本書には、いまでも多くの人に愛好されているクラシック音楽の名曲の数々を、より深く楽しむための知識や情報を盛り込みました。366の名曲を、「音楽史」「主題」「ジャンル」「逸話」「作曲・演奏」「周辺」「謎」といった7つの共通テーマで考察・解析・推理・解説します。
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【音楽史】
古代ギリシャから中世・ルネサンス、バロック、古典、ロマン、現代と、音楽の歴史をひもときます。
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●グレゴリオ聖歌
……クラシック音楽の原点となった教会音楽
●ツィゴイネルワイゼン(パブロ・デ・サラサーテ)
……ハンガリーの民俗音楽を問い入れたヴァイオリンの名曲
●聖母マリアの夕べの祈り(クラウディオ・モンテヴェルディ)
……バロック初期のイタリア宗教音楽の傑作
●『交響曲』第1番(ジャン・シベリウス)
……純粋な交響作品を求めて
●交響詩「中央アジアの草原にて」(アレクサンドル・ボロディン)
……「ロシア5人組」のひとり
●歌曲「愛の小径」(フランシス・プーランク)
……「フランス6人組」のひとり
●ヴァイオリン協奏曲(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
……ウィーン古典派の時代に生まれた傑作
●『交響曲』第1番「巨人」(グスタフ・マーラー)
……ロマン主義の終末を代表する音楽
●パンペアーナ(アルベルト・ヒナステラ)
……ラテンアメリカを代表する作曲家のひとり
●『練習曲集』「30番」(カール・チェルニー)
……反復練習で超難度の曲も弾きこなせるように
●バレエ「四季」(アレクサンドル・グラズノフ)
……ペテルブルク楽派とモスクワ楽派の融和に努める
●エレミアの哀歌(トマス・タリス)
……多声様式の宗教曲が花開いたルネサンス期の音楽
…………and more.
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【主題】
西洋音楽のテーマとなる宗教や神話、物語のあらすじなどを紹介します。
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●『弦楽四重奏曲』第1番「我が生涯より」(ベドルジハ・スメタナ)
……作曲家の自叙伝的な内容の弦楽四重奏曲
●ヨハネ受難曲(アルヴォ・ペルト)
……20世紀にバッハ以前の教会音楽を目指す
●組曲『グランド・キャニオン』(ファーディ・グローフェ)
……アメリカの雄大な自然を表現した組曲
●オペラ『夢遊病の女』(ヴィンチェンツォ・ベッリーニ)
……ヨーロッパ各地で成功した牧歌劇
●オペラ『マノン』(ジュール・マスネ)
……「ファム・ファタール」を描いたオペラ
●組曲「惑星」(グスターヴ・ホルスト)
……天文学ではなく占星術の影響で作曲される
●オペラ『ラクメ』(レオ・ドリーブ)
……『お菊さん』の作者の自伝的小説をオペラ化
●オラトリオ『ソロモン』(ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル)
……古代イスラエルの賢王のエピソード
●オペレッタ『こうもり』(ヨハン・シュトラウス2世)
……ヒーローでもイケメンでもない愛すべき主役
●バレエ音楽『火の鳥』(イーゴリ・ストラヴィンスキー)
……ふたつのロシア民話をもとにした前衛バレエ
●ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』(レナード・バーンスタイン)
……『ロミオとジュリエット』を現代のニューヨーク舞台に翻案
●バレエ音楽『三角帽子』(マヌエル・デ・ファリャ)
……粉屋の女房に言い寄る代官を描いた民話が原点
…………and more.
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【ジャンル】
管弦楽、交響曲、オペラなどの西洋音楽のジャンルを紹介します。
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●『子どもの情景』より「トロイメライ(夢)」(ロベルト・シューマン)
……「現実」より「夢」を重視するロマン主義音楽
●『テ・デウム』(アントン・ブルックナー)
……後期ロマン派の宗教音楽の最高峰
●オペラ『影のない女』(リヒャルト・シュトラウス)
……メルヘン・オペラを代表する大作
●オペラ『セルセ』より「オンブラ・マイ・フ」(ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル)
……オペラ作品よりも有名になったアリア
●マズルカ(フレデリック・ショパン)
……ボロネーズと並ぶポーランドの民族舞踏
●レクイエム(ジョゼッペ・ヴェルディ)
……あまりにもオペラ的な鎮魂曲
●組曲『子供の領分』(クロード・ドビュッシー)
……溺愛する3歳の娘のために書いた組曲
●カルミナ・ブラーナ(カール・オルフ)
……歌と管弦楽で世界を表現するカンタータ
●無伴奏ヴァイオリンソナタ(ウジェーヌ・イザイ)
……バッハと並ぶもうひとつの無伴奏ヴァイオリンソナタ
●『弦楽セレナーデ』(アントニン・ドヴォルザーク)
……小さな夜のくつろぎの音楽
●ガヴォット(フランソワ=ジョセフ・ゴセック)
……プロヴァンスの農民の踊りからオペラや組曲に導入
●アディオス・ノニーノ(アストル・ピアソラ)
……タンゴに革命をもたらしたバンドネオン奏者
…………and more.
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【逸話】
本人や家族の珍エピソードから恋愛や病気による苦悩まで、作曲家の波瀾万丈な人生を紹介します。
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●『交響曲』第3番「ワーグナー交響曲」(アントン・ブルックナー)
……敬愛する先輩作曲家に謹呈された交響曲
●『ニーベルングの指環』より「ワルキューレの騎行」(リヒャルト・ワーグナー)
……演奏に15時間かかる完成までに26年かかった超大作
●美しく青きドナウ(ヨハン・シュトラウス2世)
……「ワルツ王」が作曲したオーストリアの「第二の国歌」
●『アンナ・マクダレーナ・バッハのためのクラヴィータ小曲集』(ヨハン・セバスティアン・バッハ)
……バッハが後妻に捧げた2冊の楽譜帳
●オペラ『ルル』(アルバン・ベルク)
……未亡人の意思で未完のまま放置される
●パリ交響曲(フランツ・ヨーゼフ・ハイドン)
……熊とめんどりの交響曲
●『交響曲』第5番(グスタフ・マーラー)
……美しい新妻に捧げた美しい楽章
●『交響曲』「イタリアのハロルド」(エクトル・ベルリオーズ)
……ストラディバリウスで技巧を披露するために
●忘れられた映像(クロード・ドビュッシー)
……生前に出版されなかった忘れ去られた作品
●『アルプス交響曲』(リヒャルト・シュトラウス)
……若き日の登山の経験を思い出して作曲
●口笛吹きと犬(アーサー・プライヤー)
……飼い犬をモデルに、少年とじゃれ合う子犬を音楽で表現
●おもちゃの交響曲(ミヒャエル・ハイドン)
……二転三転した作曲家の謎がついに判明?
…………and more.
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【作曲・演奏】
歴代の作曲家たちが編み出し、発展していった作曲や演奏の技法やテクニックを解説します。
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●『交響曲』第1番(ヨハネス・ブラームス)
……完成までに21年もの歳月がかかった交響曲
●オペラ『オルフェオ』(クラウディオ・モンテヴェルディ)
……後世に多大な影響を与えた初期オペラの傑作
●『交響曲』第41番「ジュピター」(ヴォルフガング・アマデウス・モーツアルト)
……第4楽章の冒頭を飾る「ジュピター音型」
●ミサ・ソレムニス(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
……「第9」の姉妹曲のミサ曲
●ポルカ「鍛冶屋のポルカ」(ヨーゼフ・シュトラウス)
……金床を打楽器として使った遊び心
●『交響曲』第5番「火の詩」(アレクサンドル・スクリャービン)
……神秘和音でプロメテ神を崇め奉る
●ピアノ協奏曲(エドヴァルド・グリーグ)
……故郷の自然を表現した人気のピアノ協奏曲
●ブランデンブルグ協奏曲(ヨハン・セバスティアン・バッハ)
……魅力ある6曲を集めて並べて献呈
●『クラリネット五重奏曲』(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
……クラリネット1本+弦楽四重奏で演奏
●『弦楽セレナーデ』(ピョートル・チャイコフスキー)
……4つの楽章が5度関係の調整で構成
●『交響曲』第38番「プラハ」(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
……交響曲で結実した「バッハ体験」
●無伴奏チェロ・ソナタ(コダーイ・ゾルターン)
……変則調弦と超絶技巧で民族の心を表現
…………and more.
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【周辺】
歴史上の出来事や偉人、世界の文化など、西洋音楽に影響を与えた事柄を解説します。
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●オペラ『レニャーノの戦い』(ジュゼッペ・ヴェルディ)
……イタリアの史実にもとづいた愛国心を鼓舞するオペラ
●『交響曲』第5番「宗教改革」(フェリックス・メンデルスゾーン)
……キリスト教の宗派争いに巻き込まれた不運の曲
●「ラデツキー行進曲」(ヨハン・シュトラウス1世)
……オーストリアを象徴する国民的行進曲
●歌曲『おおスザンナ』(スティーブン・フォスター)
……カルフォルニアのゴールドラッシュで大流行
●オペラ・交響曲『画家マティス』(パウル・ヒンデミット)
……芸術と政治の危険で微妙な関係
●『ピアノ協奏曲』第5番「皇帝」(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
……ナポレオン占領下のウィーンで作曲される
●ピアノ曲集『ハンガリー狂詩曲』(フランツ・リスト)
……空回りするハンガリーへの想い
●パガニーニの主題による狂詩曲(セルゲイ・ラフマニノフ)
……祖国を喪失した失意のうちに生まれた曲
●オラトリオ『火刑台上のジャンヌ・ダルク』(アルテュール・オネゲル)
……百年戦争でフランスを救った聖人がテーマ
●ワシントン・ポスト(ジョン・フィリップ・スーザ)
……作文コンクールのために書かれた行進曲
●オリンピック賛歌(スピロ・サマラス)
……見つかったピアノ譜をもとに日本人の編曲で復活
●管弦楽のための協奏曲(バルトーク・ベーラ)
……ナチス台頭を嫌ってアメリカに亡命
…………and more.
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【謎】
いわくつきの曲、表には出ていない曲に込められた真の意図など、いまだ解き明かされていない名曲に潜む謎に迫ります。
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●『交響曲』第9番(グスタフ・マーラー)
……作曲家にとって鬼門である9番目の交響曲
●牧神の午後への前奏曲(クロード・ドビュッシー)
……「前奏曲」だけしかない不思議な作品
●神よ、皇帝フランツを守りたまえ(フランツ・ヨーゼフ・ハイドン)
……遺体から首が消失していた怪奇な事件
●オペラ『ベンベヌート・チェルリー二』(エクトル・ベルリオーズ)
……ケチで有名な作曲家から贈られた大金
●歌曲「魔王」(フランツ・シューベルト)
……「魔王」を作曲したのはシューベルトではない?
●家具の音楽(エリック・サティ)
……静かに聴いてはいけない音楽
●24のカプリーズ(ニコロ・パガニーニ)
……尊厳を超えて悪魔を想起させた超絶技巧
●合奏協奏曲『四季』(アントニオ・ヴィヴァルディ)
……大作曲家が貧しい晩年を迎えた理由
●エリーゼのために(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベン)
……長年探し続けられたエリーゼという女性
●『ピアノ・ソナタ』第14番「月光」(ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン)
……曲を捧げた令嬢は「不滅の恋人」?
●『ゴルトベルク変奏曲』(ヨハン・セバスティアン・バッハ)
……眠れぬ夜を過ごす伯爵のための作品
●アイネ・クライネ・ナハトムジーク(ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト)
……何のために書かれたのか不明のセレナーデ
…………and more.
[監修]久保田 慶一
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東京藝術大学大学院修士課程を修了。フライブルク大学、ハンブルク大学、ベルリン自由大学に留学。東京学芸大学教授、国立音楽大学教授・副学長を経て、現在、東京経済大学客員教授。音楽学博士(東京藝術大学大学院)。『音楽史を学ぶ』(教育芸術社、2017年)、『音楽分析の歴史』(春秋社、2020年)他、多数。
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