利率の高い「お宝保険」は見直しで手放さない
定年になって保険の問題を意識するとすれば、そのほとんどが「見直し」を考えるときでしょう。しかし、なかには保険を見直したり、解約してしまったりしたことで大きく損をしてしまう場合もあります。中でも注意したいのが、平成11年3月以前に契約した保険、いわゆる「お宝保険」です。
基本的に予定利率がとても高く設定
それほど可能性は高くありませんが、たとえば1990年代前半、まだ好景気だったころに終身保険や養老保険、個人年金保険など、貯蓄性の高い保険に加入していた人は、その転換や解約を考えるのは少し待った方がいいでしょう。
この時期の保険は、いまと社会情勢が大きく違っていたこともあり、基本的に予定利率がとても高く設定されています。利率とは、保険会社に払った保険料と、それを保険会社が運用したことで得られる保険金の利益の割合。予定利率は、契約時点で約束されたその割合のことです。
つまり、予定利率が高い保険に加入していれば、それだけ支払う保険料に対して、高額の保険金が返ってくることになります。
お宝保険の転換をすすめてくる会社も
予定利率はバブル期は6%台、平成に入る頃でも5.5%ほどと非常に高水準でした。いまの保険が1%前後なので、保険金で得られる利益は、現在のじつに5倍にもなるのです。
近年は世界的にも低金利が続いており、これから当時のような高利率の保険がでてくることはほとんど考えられません。そのため、このような高利率の保険を「お宝保険」というのです。とても貯蓄性が高く、維持し続けていれば、それだけで一財産になってくれます。
保険会社によっては、お宝保険であっても、ほかの保険と同じように転換することをすすめてくる場合があります。心当たりがある人は、解約してしまわないようにくれぐれも気をつけてください。
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