アイスクリームの種類は3種類に分類されている
皆さんがアイスクリームだと思っている製品の多くは、実はアイスミルクやラクトアイスという種類のものです。製品の「名称」をよくチェックしてください。また、添加されているアトナー色素には合成のものと天然のものとがあります。なお、原材料にアセスルファムKの記載があるものは要注意です。
アイスクリーム類は3種類に分類
アイスクリーム類は乳等省令(乳及び乳製品の成分規格に関する省令)により、次の3種類に分類されています。「アイスクリーム」は乳固形分15%以上、うち乳脂肪分が8・0%以上含まれています。
「アイスミルク」は乳固形分10・0%以上、うち乳脂肪が3・0%以上含まれています。「ラクトアイス」は乳固形分3・0%以上という基準です。
【モナ王】や【明治エッセルスーパーカップ 超バニラ】に使われているアナトー色素(アナトー)は、合成のものと天然のものとがあります。
ベニノキ科ベニノキの種子や葉に含まれるカロチノイド色素のビキシンをアルカリ分解して得られたノルビキシンにK(カリウム)およびNa(ナトリウム)を結合させると、ノルビキシンKとノルビキシンNaが得られます。日本ではノルビキシンKとノルビキシンNaを含む「水溶性アナトー」として規格が定められていて、合成のアナトー色素として使われています。
アイスクリームのアトナー色素
水溶性アナトーを5%および10%えさに加えて、ビーグル犬に1年間与えた実験や、ラットでの繁殖試験では、異常は認められていません。突然変異性試験でも陰性です。
一方、天然のアナトー色素は、ベニノキの種子から抽出された黄色またはだいだい色の色素。主色素はビキシンおよびノルビキシンです。
ラットに天然のアナトー色素を体重1kgあたり5・0g経口投与した実験では、死亡例はなく、解剖でも異常は認められませんでした。合成添加物の水溶性アナトーのことを考えると、アイスクリームに添加される天然のアトナー色素は安全性にほとんど問題はないと言えます。