トンチン年金は新たな個人年金保険のカタチ
個人年金保険は保険金の払い戻し条件によって「保証期間付終身年金」「確定年金」「夫婦年金」に分類されます。ここではさらに細かく、保証期間付終身年金と有期年金、保証期間付有期年金と確定年金、夫婦年金について解説しましょう。さらに、新たな年金保険のかたちとして密かに人気を集めているのが「トンチン年金」です。
夫婦年金はいずれかが生きている限り年金
ひとつ目の保証期間付終身年金は、保険料払込期間が終了したあと、保証期間中であれば生死に関係なく年金を受け取れる方法です。保証期間が終わっても、契約者が生きている限り年金を受け取ることが可能です。
次の有期年金は、保険料払込期間が終了したあと、一定の期間年金が受け取れる仕組みです。ただし、受け取り期間内に被保険者が亡くなれば、その時点で給付も打ち切りになります。
この有期年金に保証期間が追加されたのが、保証期間付有期年金。保証期間中は生死に関係なく、期間後は生きている間の一定期間のみ、年金を受け取ることができます。
続く確定年金は、年金の受取期間が完全に固定された方式です。保険料を払い込んだあと、一定の期間は年金を受け取ることができます。ただし、これは有期年金とは異なり、この期間内に被保険者が死亡した場合であっても、遺族が代わって年金を受け取ることができる方法です。
最後の夫婦年金は、文字通り夫婦のために積立てる年金。払込期間が終わってからは、いずれかが生きているかぎり、年金を受け取ることができます。
トンチン年金は加入者の間で振り分け
さらに、新たな年金保険のかたちとして密かに人気を集めているのが「トンチン年金」です。この保険のメリットは、長く生きれば生きるほど、将来的に支給される年金の額が上がることにあります。
トンチン年金は、年金加入者が払い込んだ保険料を加入者たちの間で振り分ける仕組み。早く亡くなってしまうと、その時点で年金の支給がストップ。返ってくる年金の額の方が少なくなります。しかし反対に長生きすれば、早めに亡くなった人たちが受け取れなかった分が配分されるため、金額が増えるのです。
確定年金のように、年金の残りを遺族が受け取るような形式を希望する人にとってトンチン年金はリスクになりますが、あくまで自分のお金として年金を考えているなら、一考の価値はある方式です。