ペットボトルお茶のビタミンCに健康効果はない
ペットボトルのお茶飲料はどれも原材料名に「ビタミンC」と記載されています。一見すると健康のためだと思ってしまいますが、実際は違います。では、それはなぜ使われているのでしょうか? ビタミンCの抗酸化作用によって、お茶が酸化して色や風味、味が悪くなるのを防いでいるのです。
ペットボトルのお茶にビタミンC
ペットボトルのお茶飲料には、必ずと言っていいほどビタミンCが添加されています。「ビタミンCが強化されている」と思っている人もいるようですが、実際にはそういうわけではありません。
お茶は酸化すると、色や風味、味が悪くなってしまいます。それをビタミンCの抗酸化作用によって防いでいるのです。つまり、ビタミンCは酸化防止剤として使われているのです。
ですから、本来は「酸化防止剤(ビタミンC)」と表示すべきです。しかし、そうすると印象が悪くなるため、栄養強化剤という名目でビタミンCを添加しています。これなら「ビタミンC」という表示だけでよいからです。
ペットボトルのお茶のナトリウム
ビタミンCとはL-アスコルビン酸のことを指しています。ただし、その類似物質も添加物としての使用が認められています。ペットボトルのお茶飲料【お~いお茶 緑茶】の場合、メーカーの伊藤園に問い合わせると、「L-アスコルビン酸とL-アスコルビン酸ナトリウムを使っている」との回答でした。
L-アスコルビン酸ナトリウムは、L-アスコルビン酸にナトリウムを結合させたものですが、これを使った場合でも「ビタミンC」という表示で構いません。L-アスコルビン酸にナトリウムは安全性に問題はありませんが、ナトリウム(塩分)を摂取することになるので、その点は頭に入れておいたほうがよいでしょう。
ちなみに、茶葉からお茶を入れた場合、浸出液には100mlあたり3mgのナトリウムが含まれます(『五訂食品成分表』より)。一方、ペットボトルのお茶飲料【お~いお茶 緑茶】は、100mlあたり9mgのナトリウムを含みます。【伊右衛門】は、同約10mgです。