生命保険金を前借!?「リビング・ニーズ特約」
三大疾病保険でもうひとつ重要なのが、いつまで保障を保つのかということ。更新型の保険に特約としてつけている場合などは、定年後の見直しで解約するという例が少なくありません。しかし、これらの病気のリスクは高齢になるほど高まるもの。「リビング・ニーズ特約」という制度についても見ていきましょう。
先進医療は健康保険の適用外になる
とはいえ、医療保険でもそうですが、公的保険があれば基本的に医療費は一定金額までに抑えることができ、それほど心配はいりません。ただし、これはあくまでも保険が適用される場合の話です。
たとえば、がんに罹患してしまったときに受けられる先進医療は、健康保険の適用外になってしまいます。がんに対する特約などがなければ、高額の医療費を自己負担しない限り、治療を受けられないのです。
こういったリスクを考えると、定期保障ではなく終身保障にしておく方が賢明かもしれません。きちんと保障とリスク、保険料と生活とのバランスを考えて検討してみてください。
リビング・ニーズ特約という制度
特定疾病に対する保険や特約は、基本的に保険料が高額になりがちです。そのため、どうしても高齢になると見直しの対象になってしまいます。また、定年退職後に改めて生命保険などに加入するとしても、この特約をつけるのはためらわれるという人も多いでしょう。
そこで、そんな人におすすめしたいのが「リビング・ニーズ特約」という制度。リビング・ニーズ特約は、余命6カ月以内と診断された場合に保険金の一部、または全部を前払い請求することができるというものです。
生命保険金を前借りするようなかたちですが、高額な医療費の確保にはとても役に立ちます。基本的にリビング・ニーズ特約は無料で追加することができるので、定年後に再加入する場合には追加しておいて損はありません。
特定疾病に対する保障は、基本的にどの保険会社も手厚いものを用意しています。しっかりと吟味して、あとに後悔してしまうようなことがないようにしましょう。