円満相続のための「争続」を避ける事前対策とは
金額が大きく多くの人が関わるため、トラブルにもつながりやすい相続。納税負担を軽減するためにもあらかじめの準備が大切になってきます。生前にできる限りの対策を考えましょう。被相続人が亡くなる前に備えておきたい事前対策について、詳しく見ていきます。
争続を避けるための被相続人の準備
相続とは、被相続人の意思を尊重しながら、その財産を公平に分割するための手続きです。しかし、このことは、相続人の手続きが煩雑なことと、多額の税金が関わってくることで忘れられがちです。
また、被相続人が遺言書を準備をしていない限り、相続の場で意思表示をすることはできません。元々財産を所有していた被相続人の意思や思いをしっかりと活かすのは困難になります。
しかし、被相続人の多くは、円満に全員が納得できるように財産を残したいと考えるもの。では、争続を避け、円満な相続を行うために、被相続人はどのような準備をしておけばいいのでしょうか。
争続になるのは富裕層とは限らない
まず大前提として心得ておかなければいけないのは、富裕層ではなくても相続税が発生することからわかるように、相続の問題は誰にも関わる可能性があるということ。裏を返せば、争続の危険性を誰もが抱えているということです。
じつは、遺産分割協議で解決できず、家庭裁判所に遺産分割調停の申し立てをしている家庭の7割が、相続財産5000万円以下のケースなのです。
資産が少ない人ほど、自分には関係ないと考えて対策を怠っていることが多いようです。これもトラブル増加の要因になっていると考えられます。まずは「関係ない」と高をくくる前に、きちんと確認と準備をしておくようにすることが大切です。
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