事業承継で「会社の売却」3パターンの違いとは
事業承継は後継者を決められない場合、会社を解散するという選択肢のほかに、会社を売却するという方法もあります。そして、事業承継における「会社の売却」という選択肢には、3種類の売却の方法があります。会社売却の3パターンの流れと具体的な手続きについて見ていきましょう。
事業承継の吸収合併で株式受け取り
まず事業承継での「吸収合併」とは、文字通り会社を会社が取り込むかたちで合併する方法のこと。吸収される会社が所有していたさまざまな権利などは、すべて吸収した会社のものになります。
この場合、吸収された会社の代表にあたる株主は、その会社と引き替えに、吸収をした会社の株式を受け取ることになります。
続いては「株式交換」です。売却する会社の株式を渡し、代わりに買い取った会社の株を受け取ります。この結果、買い取られた会社は買い取った会社の子会社扱いになり、売却した会社の代表はその親会社の株主になります。
この場合、会社の経営権などはすべて移りますが、会社の名前などについては、そのまま残すことができます。
事業承継の株式譲渡で現金を受け取り
最後に事業承継で「株式譲渡」を行う場合です。これは先ほどの株式交換と似ていますが、より単純な方法です。会社を売却して、代わりに株式ではなく現金を受け取るのです。
会社は子会社として残りますが、代表者は株主としても関わることはないので、完全にその子会社の運営からも手を引くかたちになります。会社経営や事業全般から退いて、引退を考えている代表者にとっては、いい選択だといえます。
会社の売却には、以上のように複数の方法がありますが、どれも手続きの流れが複雑です。会社として付き合いのある税理士などに相談し、間違いがないように準備を進めていくようにしましょう。
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