介護保険は対象になれば自己負担が1割に減少
会社勤めをしているのであれば、多くの場合、会社を通じて健康保険に加入することになります。しかし、定年を迎えて退職することになれば、その状況も変わります。老後の生活というと年金などの方が注目され、公的保険は見落とされがちですが、じつは生活を大きく支えてくれる制度なのです。
介護保険料は40歳から納付がスタート
日本は国民皆保険制度なので、健康保険料については20歳を超えた時点で納め始めています。正確には成人以前も支払っていることになるのですが、その時点では扶養なので、両親が代わって支払うことになります。
後期高齢者支援分の保険料も、国民全員に納付義務があります。一方、介護保険料については40歳から納付がスタート。これらの保険料は定年退職後も変わらず請求され、就労して会社の健康保険に加入していれば給与から、そうでなければ払い込まれる年金からの天引きになります。
保険料は毎月の給与や年金を減少させる手痛い出費になりますが、その分大きな恩恵を受けることができます。健康保険証を提出すれば、病院での診察や処方される薬品に対する負担は、3割に抑えることが可能です。
介護保険の対象者の認定基準は厳しい
また、一定以上の年齢になると、被保険者の自己負担割合はさらに小さくなります。被保険者の所得金額にもよりますが、最大2割で医療サービスが受けられるようになるのです。
これに対し、介護保険は対象になれば自己負担割合が1割にまで減少されます。ただし、これは要介護者を国民全体で支える仕組みなので、対象者の認定基準は厳しくなっています。
対象者が一定以上の介護サービスを受ける必要があると認定されなければ、保険が適用されることはありません。介護を必要としない人にとっては、もしものときの備えとして考えておいてください。
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