健康保険の任意継続で保険料の負担を抑える方法
健康保険は、継続して働くならそのまま加入し続けることが可能です。また、再雇用によって条件が悪化してしまうような場合は、改めてほかの会社で再雇用を受けるという選択肢もあります。その場合でも、一定以上の条件で働いていれば、やはり就職先で健康保険に加入することになります。
健康保険の任意継続の保険料負担
このように、基本的に会社の健康保険は現役社員のためのものです。ですが、加入期間が2カ月以上ある場合には、これを退職後にも引き継ぐことが可能になります。これが「健康保険の任意継続」です。
本来、企業から加入する健康保険では保険料率を給与額にかけることで保険料の金額を算出することができます。現役社員であれば、この負担は企業と折半なので、保険料は低く抑えられることになります。
しかし、会社での再雇用で保険継続となる場合はすでに社員ではないため、企業は保険料を負担してくれません。給与に保険料率をかけた全額を、被保険者が負担することになるのです。これでは、当然保険料の負担が大きくなってしまうのですが、なぜ健康保険の任意継続を選ぶ人がいるのでしょうか。
健康保険の任意継続で負担を抑える
その理由は、保険料に上限が設定されていることにあります。その上限額は、月給28万円を基準としたもの。再雇用された直後であれば退職時の月給が保険料の基準になるのですが、もしこれが28万円を超えていた場合、一律で給与をこの上限まで引き下げて計算されます。
国民健康保険の保険料も、直近の世帯所得が基準になります。退職直後は現役時代の所得で計算されてしまうので、高額になりがち。健康保険の任意継続によって、この負担を抑えることができるのです。
国民健康保険と健康保険では、保障の面で変わりはありません。どちらも、医療費の自己負担を3割に抑えるというものです。そのため、選ぶとしてもどちらの保険料が安いのかがポイントになります。