先進医療が適用される代表的な3つの疾病の費用
先進医療特約の先進医療が適用される病気として代表的なのはがんです。「陽子線治療」や「重粒子線治療」などは、がんに対する治療法として利用されています。一方、先進医療がもっとも多く利用されている病気は白内障です。これは生命に関わる病気ではありませんが、加齢に伴って起こる可能性が高くなります。
先進医療特約で入院の家計負担を防ぐ
先進医療が最も多く利用される白内障の治療に「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」が有効なのです。何が先進医療として認められるのかは厚生労働省が決定。随時見直しが行われています。
先進医療は全額自己負担になってしまうため、どうしても受診料の自己負担額は高くなってしまいます。陽子線治療の場合、1件あたり費用は2,760,022円、平均入院期間は8.8日です。重粒子線治療の場合は費用は3,093,057円で、入院期間は9.8日。多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術の場合、費用は554,707円で、入院期間は1.2日となっています。
このように先進治療を受けるために入院が必要になることもあります。家計にとって、とても大きな負担です。それを防ぐために、先進医療特約が用意されているわけです。
先進医療特約は移動に対する交通費を支給
この先進医療特約をつけていれば、先進医療に限定されてはいますが、数百~数千万円もの医療費を給付してくれる場合があります。また、先進医療特約で保障されるのは、受診料だけとは限りません。
先進医療は専門的な技術が必要となるため、国内でも実施できる医療機関は限られています。そのため、人によっては受診するために遠方まで出向かなければいけなくなるのです。この交通費も、回数が重なれば手痛い出費になるでしょう。
そのため、先進医療特約には受診を目的とした移動に対する交通費の支給も用意されている場合があります。ただし、こういった保障の範囲は保険会社や商品の種類によっても変わってくるので、事前によく確認しておきましょう。
先進医療特約に加入はしっかりと吟味
このように、重い負担がかけられている病人に対して厚い支援を行う先進医療特約ですが、その分保険料も決して安くはありません。そのため、先進医療特約に加入するかどうかは、しっかりと吟味して決めることをおすすめします。
先進医療特約の必要性については「がん家系かどうか」「万が一のときに頼れるお金があるかどうか」「50代以上かどうか」「自分が安心感を得たいかどうか」「支払ううえで問題はないかどうか」などの項目で検討しなければなりません。
先進医療特約は、年齢やそれぞれの経済状況、保険にどこまで安心を求めるかなども重要です。また、両親や祖父母などががんで亡くなっている場合は、不安を解消する意味でも先進医療特約の加入を検討してもいいでしょう。