国民皆年金の制度を知れば無駄な保険が省ける
国民皆保険制度と同様、全国民が加入している制度のひとつが「年金制度」です。「国民皆年金制度」といっても過言ではありません。国民皆年金には、厚生年金と国民年金の2種類があり、条件などによって支給される金額が異なります。国民皆年金について、詳しく知っておけば無駄な民間保険加入を避けられるはずです。
国民皆保険には厚生年金と国民年金
国民皆保険のうち、会社員や公務員が加入するのが「厚生年金」です。18歳未満の子どもがいる配偶者は、遺族基礎年金、遺族厚生年金の対象。子どもがいない40歳未満の配偶者は、遺族厚生年金の対象です。子どもがいない40歳から65歳の配偶者は遺族厚生年金、中高齢寡婦加算の対象になります。
一方、自営業の人が加入するのが「国民年金」です。18歳未満の子どもがいる配偶者は、遺族基礎年金の対象。子どもがいない配偶者は、寡婦年金、死亡一時金の対象になります。
また、それぞれの保険について、65歳から受け取れる老齢年金、病気やケガで就労が困難になったときのための障害年金、生計を支える人が亡くなったときにその遺族に支給される遺族年金があります。
国民皆保険の制度を調べるとよい
支給条件は多少複雑で、たとえば遺族年金をみると、亡くなった加入者が年金を払い込んでいた期間や、残された遺族との関係などによって、支給の可否や金額が変わります。
そのため、なかには自分は遺族年金を受けることができないかもしれないと考えている人もいるかもしれません。しかし、それをカバーするような寡婦年金や死亡一時金といった体制が充実しているのもこの制度の特徴です。調べてみれば、受けられる給付が出てくる可能性は高いでしょう。
すでに説明した通り、これらは基本的に誰もが加入できる制度や支援です。もちろん、国民皆保険で老後の生活までまったくなんの心配もないというわけにはいきませんが、すすめられるままに民間保険に加入し、毎月高い保険料を払い続けるような選択をする前に、一度こういった国の制度を調べてみると良いでしょう。