プリンの増粘多糖類には安全性に不安なものも…
市販のプリンのほとんどは、添加物である糊料によって固められています。その糊料として使われるのが増粘多糖類。基本的には毒性は強くはありませんが、安全性に不安を感じるものも…。ただし、【こだわり極プリン】のように一部には、糊料などの添加物を一切使っていない製品もあります。
プリンの糊料に使われる増粘多糖類
プリンは、固めるために糊料がよく使われています。【グリコ プッチンプリン】に糊料として使われている増粘多糖類は、樹木の分泌液、マメ科植物、海藻、細菌などから抽出された粘性のある多糖類で、キサンタンガム、カラギーナン、グァーガムなど30品目程度あります。
増粘多糖類は、基本的にはぶどう糖がたくさん結合した多糖類なのでそれほど毒性の強いものはありません。しかし、いくつか安全性に不安を感じるものもあります。
増粘多糖類の「トランガントガム」はマメ科のトランガントの分泌液を乾燥して得られたもの。1・25%及び5%含むえさをマウスに96週間食べさせた実験で、前胃に乳頭腫やがんが認められました。
増粘多糖類でヒナの目や上顎に異常
増粘多糖類の「ファーセレラン」はススカベ科フルセラリアの全藻より抽出。鶏卵1個に5mgを投与したらヒナの目や上顎に異常が認められました。
増粘多糖類の「カラギーナン(カラギナン)」はミリン科キリンサイ属などの全藻より抽出。ラットに発がん性物質を投与し、カラギーナンを15%含むえさを与えたところ、結腸腫瘍の発生頻度が高くなりました。
増粘多糖類を1品目だけ使った場合は具体名が表示されますが、2品目以上使った場合は「増粘多糖類」としか表示されないので、何が使われているのか分かりません。
【森永の焼プリン】に使われているローカストは、マメ科イナゴマメの胚乳部分から得られたものです。妊娠したウサギやマウスに、体重1kgあたり1g前後のローカストを投与した実験では、死亡例が認められました。妊娠したウサギやマウスはデリケートであるとされていますが、気になるデータではあります。