定年後に生命保険に加入した方がよいケースとは
基本的に、定年後にはそこまで保障の厚い生命保険は必要ないという考えが基本なのですが、反対に生命保険に加入していた方がいいという場合もあります。その有効な活用例のひとつが、被保険者が亡くなったときの葬儀代や墓石代の支払いです。定年後に生命保険に加入した方がよいケースを見ていきましょう。
名義人が亡くなると銀行口座が凍結
葬儀代や墓石代は家族が亡くなったあとのとくに大きな出費のひとつです。しかし、その費用は相続財産から差し引くことが可能です。豪華すぎるものでなければ、相続税の節税に利用できます。
ところが一点問題なのが、これを相続財産から支払おうと思っても、相続財産を引き出して利用するためには煩雑な手続きが必要となるのです。
銀行口座は、名義人が亡くなったことを伝えると凍結されてしまい、遺産分割終了まで引き落としができなくなります。もしそれを伝えずに故人の貯蓄を勝手に使った場合、相続トラブルにつながりかねません。
定年後の相続税対策に生命保険が効果
そんな心配がないのが生命保険のメリットです。生命保険は受取人を指定できるため、相続財産とは別の扱いになります。そのため、基本的には受取人が所定の手続きを行いさえすれば引き落としが可能です。
本来はこの手続きにもある程度の時間がかかるのですが、近年はそれを簡略化する無償のサービスが用意されていることがあります。それを使えば、すぐに保険金を受け取り、葬儀費用を支払うことが可能です。被保険者が亡くなる前に、保険金から葬儀費用などを払うようにと指定しておけば、問題なく利用できるようになります。
さらに、生命保険の保険金には特別な控除枠が設定されているので、定年後の相続税対策に大きな効果があります。亡くなる前に入れるようであれば、駆け込みで加入して相続税対策に利用するのも有効な活用法のひとつなので、覚えておいてください。
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