「少額短期保険」は金額上限が決まっている
民間の保険というと、大きな会社の生命保険や医療保険など、オーソドックスなものを考えがちですが、かならずしもそういうものばかりではありません。わかりやすいところでいえば、地震に対するリスクに備えたり、女性特有の病気への保障、ペット保険など、調べてみるといろいろな種類があります。
少額短期保険商品の特徴は保障額が少額
これらの保険を扱っているのは、いわゆる保険会社ではありません。保険などへの加入を考える場合の主な選択肢としては、保険会社と、全労済やJA共済などいくつかの共済があります。それに加えて上がってくるのが「少額短期保険」業者です。
少額短期保険商品の特徴は、保険の保障額が少額であるということ。そして、保険期間が1年程度と短いことです。少額短期保険は金額上限が決まっていて、死亡保険は300万円以下、医療保険(傷害疾病保険)は80万円以下、疾病等を原因とする重度障害保険は300万円以下となっています。
このほか、傷害を原因とする特定重度障害保険は600万円以下、傷害死亡保険は傷害死亡保険が300万円以下(調整規定付き傷害死亡保険の場合は600万円)、損害保険は1,000万円以下、低発生率保険は1,000万円以下といった具合。民間保険会社に比べると、かなり規模が小さくなっているのがわかります。
生命保険や医療保険も少額短期保険の対象
ちなみに、「低発生率保険」とは、損害保険において事故発生率が低く、日常生活のなかで損害賠償責任に問われるような事故を対象とする保険のことをいいます。ただし、自動車事故はこれには含まれていません。
なお、少額短期保険はほかの民間保険と対比されることが多く、信用度が低いようにみられがちですが、きちんと大資本が入って経営が行われている会社もあります。
最初に少し特殊な例をいくつか挙げましたが、かならずしも特殊な保険を扱っている会社ばかりではありません。生命保険や医療保険、傷害保険といった通常の保険も少額短期保険の対象になっています。