マイホーム「引き渡し」の確認事項と当日の費用
マイホームの引き渡しの時期は、新生活や引っ越しなどの準備でなにかと慌ただしく、住宅に関する大事な手続きを忘れてしまったという人も少なくありません。そんな事態を避けるためにも、引き渡し当日に行う手続きやポイントを事前にしっかりと把握しておくことが必要です。
引き渡しの日程の調整は不動産会社
引き渡しは「完成した建物の物理的な所有権を最終的に売主から買主のものに移転させること」をいい、建築代金の残金支払いや書類の引き渡し、鍵の受け取りなどが行われます。当日は売主や買主、金融機関担当者、司法書士などが一堂に会しますが、日程の調整は不動産会社がやってくれることが多くなります。
まずは決済に先立ち、売主・買主立ち会いのもとで物件の最終チェックを行います。物件が引き渡し可能な状態か、契約時と状況が変わっていないか、隣地との境界は大丈夫かなどを再確認し、所有権移転登記に必要な書類を司法書士が確認。そして、買主が売買代金の残金を支払い、売主から関係書類を受け取ります。
関係書類には、所有権移転登記に必要なもののほか、エアコンや給湯器といった付帯設備の取扱説明書、パンフレット、管理規約(マンションの場合)などがあります。また、住宅性能表示制度の利用者は「設計住宅性能評価書」も忘れずに。このほか、長期優良住宅の場合は「優良住宅認定通知書」も発行されます。
引き渡しの関係書類は大事に保管する
以上の引き渡しの関係書類は、建物の性能を証明するために不可欠なものですから、司法書士から受けとる登記済関係書類と合わせて大事に保管しておくようにしましょう。
そして新居の鍵を受け取り、晴れて引き渡しとなるのです。鍵はもちろん玄関だけでなく、勝手口や門扉など、家にかかるすべてのものが渡されます。なかには散水栓や外部水栓なども鍵付きの住宅がありますし、きちんと回るかどうか、一カ所ずつ差し込んで、どの場所の鍵なのかを引き渡し時に確かめましょう。
契約内容にもよりますが、引き渡しの作業はおおよそ2時間で終了します。司法書士が法務局にいって不動産登記を申請するので、平日の午前中に行うのが一般的です。