後期高齢者医療被保険者証の返却は簡単な手続き

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後期高齢者医療制度は「制度」と名前がついていますが、実質的には国民健康保険などと同じ「保険」です。いくつかの点でほかの保険とは異なる仕組みを持つ後期高齢者医療制度ですが、加入者が亡くなった場合にはなにをしなければいけないのでしょうか。後期高齢者医療被保険者証の返却についてみていきます。

後期高齢者医療被保険者証が届く

後期高齢者医療制度とは、2008年（平成20年）施行の高齢者の医療の確保に関する法律を根拠法とする日本の医療保険制度です。75歳になるとそれまで加入していた医療保険から後期高齢者保険に移行。以降は、後期高齢者医療制度の保険証で医療を受けることになります。

なお、75歳到達による資格取得日は、75歳の誕生日当日です。また、65歳以上で一定の障害のある者は、後期高齢者医療制度を受けることができます。被保険者証には、自己負担割合「1割」または、「3割」が記載。自己負担割合は、前年の所得状況によって毎年8月1日に判定され更新されます。

この保険に加入するために特別な手続きは必要ありません。75歳の誕生日を迎える前月には後期高齢者医療被保険者証が届き、誕生日になると、自動的にそちらに切り替わるというだけです。

後期高齢者医療被保険者証の返却

後期高齢者医療制度の場合、ほかの保険などと同様、加入者が亡くなった時点で資格が失われます。しかし、資格喪失届などの書類提出は不要。死亡した時点で自動的に保険加入者ではなくなり、資格を失ったものとなるのです。

ただし、交付されている後期高齢者医療被保険者証については、ほかの保険の場合と同じように返却しなければいけません。この期限は、故人が亡くなってから14日以内です。

後期高齢者医療制度は、各都道府県の「後期高齢者医療広域連合」という組織が運営しています。しかし、各事務所の窓口に訪ねていかなければ保険者証の返却手続きができないというわけではありません。

各市区町村の役場に持って行けば、返却に応じてくれます。期限内に故人の住所地などの窓口を訪ね、保険証の返却を済ませるだけです。

これらは比較的簡単な手続きだけなので、それほど身構えるような必要はありません。しかし、故人が亡くなったけれど、保険証がどこにあるのかわからないという事態は避けられるようにしておきましょう。