民間介護保険は必要性の判定などを待たず支給
民間介護保険の支給条件も、基本的にはほとんどの商品が公的介護保険に合わせたものです。一定以上の要介護認定を受けた場合などに、保険金が支払われます。なかには会社で独自に基準を設け、ある介護状態が一定期間以上続いた場合に保障が受けられるように設定している場合もありますが、その数はごくわずかです。
民間介護保険は一定の状態で保障支給
民間介護保険で独自基準を用意している場合でも、それとは別に要介護認定を受ければ支給される場合があるので、確認してみましょう。
民間介護保険のメリットはそれだけではありません。公的介護保険の援助は、現物支給の形式上遅くなりがちです。まずは要介護認定を受け、その後、介護サービスについてホームヘルパーにケアプランを作ってもらい、それを提出。その確認を受けて給付の必要性を認められてはじめて給付が始められます。
役所に申請を行ってから助成を受けるまでに、数カ月程度の期間が空いてしまうのです。しかし、民間介護保険はサービスの必要性の判定などを待たず、一定の状態になりさえすれば保障が支給されるのです。
なお、ごく一部ではありますが、民間介護保険には、要介護認定や公的介護保険と連動していないものがあります。その場合、保障対象の基準は完全にその会社が決めたもののみ。要介護認定とは別に医師の診断などを受け、条件を満たしていると証明しなければいけません。こういったケースについても、事前に確認しておいた方がいいでしょう。
民間介護保険は高齢者だと保険料割高
民間介護保険は重要な備えですが、若いころにはその重要性を感じることが難しいという面もあります。そのため、若いころから誰もが加入するというものではありません。加入するのは主に50歳以上の高齢者たち。自分の親の姿をみて、自身の老後や介護という未来に現実味を感じ始めた人たちです。
しかし、その歳になってから民間介護保険に加入する場合、当然保険料は割高になってしまいます。ほかの生命保険などと合わせると、かなりの負担になるでしょう。
それでも民間介護保険に加入するという人は、多くの場合、充分に生活に余裕があり、介護のことに不安がある人です。あるいは家族に迷惑をかけたくないと感じている人や子どもがいない人などが多いと考えられます。
基本的には、介護に対する保障は公的保険と貯蓄だけで充分だと感じる人が多いようです。頼れる家族がいるようなら、加入する前に相談し、もしものときは子どもとの同居や老人ホームへの入所なども考慮しておくことをおすすめします。