相続手続きで失敗しないためのスケジュール感
相続・贈与には期限が決められた手続きもあるため、いつ・なにを行う必要があるのか、大まかにでも把握しておく必要があります。族が亡くなったとき、一番最初にすべき手続きは死亡届の提出です。これは相続・贈与と関わるものではありませんが、被相続人の死を届け出るもので、相続開始の起点でもあります。
葬儀や法要が落ち着いて相続手続き
死亡届を出せば、火葬申請書を受け取ることができます。葬儀を行うためにも、この手続きは必須です。
相続の手続きを本格的に始めるのは、葬儀や法要が一通り落ち着いてからでしょう。まずは相続財産や相続人を探り、戸籍を準備します。また、遺言書の捜索も行い、それがなければ遺産分割協議のスタートです。
この準備にかかる相続人の手間を省くには、先回りして備えるのが一番。被相続人が亡くなる前に相続人から遺言書などについて確認し、話し合っておくとよいでしょう。また、相続財産が高額になりそうなら、相続税対策もしておきましょう。
相続手続きの事前準備としては、被相続人が元気なうちに、3つの相続対策(遺産分割対策、節税対策、納税対策)をできるだけ早い段階で検討するのが基本です。
相続手続きの期限は納税期限の10カ月目
なお、相続財産の確定は、少なくとも相続開始から3カ月以内に終わらせます。相続放棄や限定承認の決定がこのタイミングなので、負債と財産がどれくらいあるのか、相続放棄が必要かどうかは確認しておかなければいけません。
相続税の申告と納税の期限は10カ月目なので、遺産分割協議はここまでに終了しておく必要があります。延長する方法はありますが、その分、延滞税などが課せられてしまいます。
遺産分割が決まって相続税を納めたら、相続手続きは一段落。遺留分減殺請求の期限などもありますが、基本的には財産の名義変更などを行って終了になります。
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