相続税額を算出するための複雑怪奇な計算式とは
以前はほとんど不要だった相続税。ところが税法改正で急増しなんと倍近くにまで増加しました。とくに自宅の相続などでは悩みの種、その税額の算出法を知り、対策を行いましょう。相続税額を算出するための複雑怪奇な計算式を見ていきましょう。
相続税は遺族が取得した分にかかる税金
相続をするうえで多くの人が気になっているであろう大きな問題「相続税」です。被相続人がどれだけ多くの財産を残してくれたとしても、その分、税金でとられてしまう額も上がってしまいます。だからこそ、どれくらい税金がかかるのか、その金額はどのように算出されるのかを知っておく必要があります。
相続税は遺産が多ければ多いほど、税率も納税額も上がっていくことになります。そのため、多くの人が「故人が残した遺産」にかかる税金だと考えているかもしれません。
しかし、じつはこれは間違った認識です。実際の相続税とは「遺族が取得した相続分」にかかる税金のことをいいます。つまり、親がどれだけ多くの財産を残していたとしても、それを相続財産として受け取ることがなければ、相続税も発生しないということです。
相続税の税額を算出する6つの手順
それでは、このとき相続税の税額はどのような計算で算出されるものなのでしょうか。具体的には、以下の6つの手順で計算します。
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- 正味の遺産額の計算
- 遺産額から基礎控除額を引く
- 取得金額に税率をかける
- 各相続人の相続税額を合計し、財産の取得割合に応じて割り振る
- 各相続人の税額から、控除額を差し引く
- 配偶者、直系の尊属・卑属以外が相続する場合、相続税額2割増
最初の手順にある「正味の遺産額」というのが、じつは複雑です。相続を行う際には、その相続財産について細かく具体的に洗い出しを行わなければなりません。
とはいえ、その財産は現金や銀行の預金だけではなく、自宅などの不動産、クルマや貴金属、宝石類など、さらには株式などまで含まれます。加えて、生命保険などの「みなし相続財産」も含まれているのです。
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