老後の生活を良くするための保険選びとは?
ひとつの世帯で、実際に働いているのは被保険者だけという場合を考えてみましょう。もしその人が病気になり、働けない期間ができてしまうと、収入がなくなってしまうことになります。そんな場合には、医療保険での備えが役に立ちます。基本的にその保障の一部として入院保障も用意されているので、長く入院することになっても安心です。
貯金などの機能を高めた保険もある
とくに、がんや三大疾病など、一部の病気については個別の保険や特約などが用意されています。これらの病気はそれだけ罹患率が高く、入院が長期化したり、医療費が高額になったりする可能性が高いのです。
このほかにも女性を対象とした特別な特約が用意されている場合もあるため、自分の条件に合う保障はないか、探してみるといいでしょう。また、仕事を退職したあとの生活が心配であるならば、年金保険などによる備えが大きな効果を発揮します。
普通の貯蓄と違い、毎月定額の引き落としで、無駄遣いなどの心配もありません。変額と定額があり、上手に運用すれば年金の額を増やすことも可能です。また、養老保険のように貯金などの機能を高めた保険もあります。
もちろん、収入に対して保険料が高すぎると生活を圧迫することになってしまいますが、将来のことを考えるなら検討する価値のある保険です。
老後の生活資金のための保険の種類
このほか、老後の生活資金のための保険としては「養老保険」「終身保険」「変額個人年金」「定額個人年金」があります。養老保険は、保障期間が満了すると、満期保険金が支払われる商品。月々の保険料は高いが、貯金機能に特化しています。
終身保険は保障が一生涯続き、万一の際に必ず保険金が払われる商品。また、解約返戻金が貯まるので、保障と同時に長期的な貯蓄の機能も備えています。変額個人年金は運用次第で、将来受け取れる年金額が増減する年金保険。複数用意された「特別勘定」のなかから、自分で種類や割合を組み合わせて保険料を運用します。
定額個人年金は、将来の年金額が加入時に確定している年金保険。指定の要件を満たせば、一般の生命保険料・介護医療保険料控除とは別枠で、個人年金保険料控除を受けることができます。
老後の生活や相続をより良くする保険
これ以外にも、学資保険や介護保険、さらにはペット保険とよばれるものまで、さまざまな種類が用意されています。ただし、それらはすでに述べた通り、契約者がいまどんな状況にあり、どんな補償を求めているのかによって決まるものです。
たとえば学資保険は、子どもの教育費の支払いを保証してくれるもの。契約者に万が一のことがあっても、子どもに教育費や養育年金といわれる資金が支払われます。その場合は保険料も免除されるので安心です。
これは確かに優れた保険ではありますが、だからといって、すでに子どもが独立し、定年退職を迎えようとしている人にとってはまず意味がありません。
一方、個人年金保険や生命保険などは、高齢になると加入できないと決めつけている人も多いかもしれませんが、一概にそうともいえません。これらの保険も老後の生活や、その後の相続をより良くするためには有益な方法です。選択肢のひとつとして考慮してみましょう。