葬儀社から予想以上の請求が来たトラブル事例

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進藤さんは、お母さまの葬儀費用についてまったく考えていませんでした。高齢の親を持つ仲間のなかには、予め葬儀社に見積もりをとっている人もいましたが、母親はまだ元気で、その必要性を感じていなかったのです。しかし、母の死は突然やってきました。あまりに急だったため、ほとんどパニック状態。進藤さんは遺体の搬送をお願いした病院紹介の葬儀社に葬儀一切をお願いすることにしたのです。

一式20万円という葬儀社からの見積もり

葬儀の打合せの席で、葬儀社から見積もりがでてきました。「格安」「低価格」という文字と共に「家族葬葬儀一式20万円」というが目に飛び込んできました。母の葬儀は本人の意思もあって家族葬を予定していたので、これは良心的な葬儀社に出会えてよかったというのがそのときの進藤さんの気持ちでした。

打合せのなかで、葬儀社の担当者は、式場費、松飾りやドライアイス、遺影写真、通夜、葬儀後の料理、飲み物、会葬御礼品などを確認していきます。内容を説明する担当者に、必要最小限のことを答えるのみで、進藤さんは「よくわからないのであとはお任せします」と思わずいってしまいました。

母の急死で訪問者も多いなか、進藤さんには細かく話を聞いている余裕がなかったのです。ということで、葬儀の打合せは簡単に終わり、お任せするかたちで通夜・葬儀は始まりました。

葬儀社から合わせて170万円もの請求

無事に葬儀が終わり、葬儀社から進藤さんに送られてきた請求書は、予想をはるかに超えたものでした。葬儀一式20万円というのは、棺、祭壇、霊柩車のみ。あとはすべてオプションで、なんと合わせて170万円もの請求だったのです。

そこで、現実に気付かされた進藤さん。しかし、自分が任せてしまったのですから、文句のいいようもありません。

葬儀を経験してみて初めて気が付いたことは、やはり、親が高齢になったら、いつなにがあるかわからないということです。葬儀についてもう少し事前に知識を持っておくべきだったとつくづく反省しました。

同じようなことが起こらないよう、いまでは仲間にこの経験を話し、葬儀社選びは慎重に、そして、見積もりはきちんとみるようにと伝えています。