定年退職後は「貯蓄と保険」を見直すタイミング
将来への備えとしては、貯蓄と保険は三角形と四角形にたとえられます。その理由は、貯金の場合は時間の経過とともに増えてくため三角形に。保険の場合は契約した瞬間に高額な保険金が保障され、それが契約期間中ずっと続くため、四角形になるわけです。保険と貯蓄のバランスを考えていきましょう。
貯蓄と保険のメリット・デメリット
保険は加入した瞬間から一定の保障が保たれており、どれだけ時間が経っても、契約が続いている限り保障は続きます。その代わり、毎月の保険料を支払っているため、保険金を受け取ったときの収支としては徐々に減少していくのです。
一方、貯蓄であれば、保険料のような支払いはありません。しかし、貯蓄が充分になるまでは備えにもならないため、その時点で問題が起きれば、生活に困ってしまう場合もあります。
このふたつは一長一短。どちらがいいというより、それぞれにメリットとデメリットがあり、使い分けることが大切です。また、保険は商品ごとに差があります。月々の保険料と、それに対する返戻金や保障の金額もそれぞれです。一概にどれがいいとはいいきれません。
保険を解約して貯蓄しておいた方がいい
また、保険金の場合は貯蓄と違い、受け取る時点で所得や贈与、相続財産扱いになり、課税対象になります。こういった点まで含めて貯蓄と保険の使い方を考える必要があります。
こうした条件をみていくとわかる通り、基本的に現役時代と定年退職後では、世帯の状況が変わります。とくに定年退職後は、低い保障でも生活できるようになるのが基本です。
その理由のひとつが、公的な支援。たとえば、仮に自分が死んでしまうようなことがあったとしても、配偶者は高い確率で遺族年金を受け取ることができ、まったく生活できなくなるような心配はほとんどありません。
記事カテゴリ: カルチャー