野菜ジュースは栄養満点だけど香料入りには注意
野菜ジュースは、野菜に含まれる各種のビタミンやミネラルを手軽に摂れるという点で、優れた飲みものです。ただし、なかには香料が添加された製品もあるので、よく見極めましょう。香料の製法は企業秘密で公表されておらず、合成香料には毒性の強いものがあるからです。
野菜ジュースは栄養そのままではない
厚生労働省は「健康日本21」の中で、成人が1日に摂る野菜の目標値を350g以上としています。これを実現しようとしているのが、野菜ジュースの【1日分の野菜】と【野菜一日これ一本】です。
どちらも、350g分の野菜を使用と表示しています。ただし、野菜ジュースには野菜に含まれる栄養素がそのまま入っているわけではありません。各種の野菜汁を濃縮還元する際に、ビタミンCなどは壊れてしまいます。
そこで、【1日分の野菜】の場合、ビタミンCやカルシウムなどを添加物によって補っています。これらの添加物は栄養強化剤であり、安全性に問題はありません。
ただし【充実野菜】と【野菜生活100】には、野菜のほかに果物が使われており、濃縮還元によって失われた果物の香りを補充するために、香料が添加されています。
野菜ジュースの香料の製法は企業秘密
香料は、合成が約150品目、天然が約600品目もあって、それらを数品目、あるいは数十品目組み合わせて独特のにおいが作られています。ただ、その製法は企業秘密で公表されていません。
合成香料には毒性の強いものがあります。サリチル酸メチルは、2%含むえさをラットに与えた実験で、49週ですべてが死亡しました。また、ベンズアルデヒドは、マウスに1日に体重1kgあたり0・2~0・6gを週5日、2年間投与した実験で、前胃の腫瘍発生率を増加させました。
このほかフェノール類、イソチオシアン酸アリル、エーテル類なども毒性があります。天然香料にも「コカ(COCA)」やオケラなど、安全性の疑わしいものがあります。コカは麻薬の原料となる植物でオケラは正体不明です。