陸上自衛隊が使うエアーバンドのコールサイン
エアーバンドを使うのは、航空自衛隊だけではありません。陸上自衛隊にはヘリコプター部隊が配備されエアーバンドを運用して飛行しています。ところが、駐屯地祭や基地祭などのイベントを除けば、秘密のベールに包まれたエアーバンドです。陸上自衛隊のエアーバンドについて解説していきます。
陸自のエアーバンドのコールサイン
陸上自衛隊が保有する航空機のほとんどが、対地支援や輸送を目的とした回転翼機ともいわれるヘリコプターです。一部の駐屯地には、固定翼機のLRー2連絡偵察機も配備されていますが、その数は7機にとどまっています。
平日の朝8時頃から1日のフライトが始まり、日没後のフライトも少なくありません。演習や地上部隊の支援訓練、災害派遣などで週末に飛ぶことも多いでしょう。
陸上自衛隊機のエアーバンドのコールサインは、「ハンター891」のように「機種別の単語+機体のシリアルナンバーの下2~4ケタ」で構成されますが、頭に陸上自衛隊を意味する「JG(ジュリエット ゴルフ)」を付加することもあります。
エアーバンドのコールサインから、どの機体が飛んでいるのかは分かるのですが、機体登録番号と配備先の一覧表がない限り、コールサインだけでは即座に所属部隊を判別することは困難です。
編隊で飛行する場合のエアーバンド
陸上自衛隊機は日頃から編隊で行動することが多く、編隊で飛行する場合はエアーバンドで「ピューマ23フォーメーション」のように「通常のコールサイン+フォーメーション」を使うケースがあります。
このほか「カズサ フォーメーション」のように部隊のニックネームや駐屯地周辺の地名などに由来するコールサインを使うパターンに2分されます。
例外もあり、那覇駐屯地(沖縄県)の第15ヘリコプター隊所属機は、土地柄、離島からの急患輸送に就くことが多くなります。この任務では「メディカルキャリア57」のように「メディカル+機種別の単語+シリアルナンバーの下2ケタ」のコールサインを使っています。