陸上自衛隊のエアーバンドで使われる周波数は?
陸上自衛隊の駐屯地における航空管制は、VHF帯を使う傾向にあります。とはいえ、陸上自衛隊機であっても航空自衛隊や海上自衛隊の基地では、UHF帯で航空管制を受けることがあります。どちらも飛行場に割り当てられた周波数なので、受信は簡単です。陸上自衛隊のエアーバンドを詳しく見ていきましょう。
エアーバンドは機体間連絡が多い
日頃から編隊での飛行が多いので、エアーバンドは編隊内の機体間連絡が多いのですが、こちらは非公開の周波数を多用しており、受信は難しいかもしれません。うまく受信できれば、模擬戦や震災偵察を想定した通報訓練がワッチできます。
陸上自衛隊機の行動でよくあるのが、ヘリコプターのメリットを活かした、飛行場(航空管制)施設が存在しない駐屯地や演習場に飛来することです。地上部隊の支援や人員&貨物の輸送、発着訓練が主な任務です。
このような場所に飛来する時は、そこが近隣の飛行場の管制圏内に位置していれば、エアーバンドはその飛行場のTWRを使用。管制圏外に位置する場合は、近くの基地や空港、あるいは距離的に離れていても所属駐屯地のTWRと交信しています。
航空管制波以外のエアーバンド
陸上自衛隊機は、航空管制波以外にエアーバンドでは非公開周波数のUHF帯連絡波とローVHF帯を使用しています。これらの周波数で地上局と交信。進入統制や気象の確認をやり取りすることもあります。
UHF帯連絡波は、飛行隊の単位や任務別に運用される周波数です(50kHzステップ、一部で25kHzステップ)。飛行隊の指揮所との連絡や寮機との機体間通信に使われるほか、演習場や災害派遣先、防災訓練会場などに設置された地上局と交信することもあります。
ローVHF帯はエアーバンドではないのですが、その名の通り、VHF帯の低いバンド、30~40MHz帯に割り当てられた陸上自衛隊独自の周波数です。
バンド内で任意の周波数が設定可能。周波数ステップは最小で25kHzステップですが、ヘリコプター部隊は50kHzステップか100kHzステップが使われ、UHF帯連絡波と同じように運用します。