高齢者の予防接種は無料もしくは少ない自己負担
高齢になると体力や免疫力が低下し、若いうちならそれほど問題なかったような病気でも生命の危険にさらされてしまうことがあります。なかでも名前が挙がるのがインフルエンザです。ほかにも高齢者にとってリスクの高いのが肺炎。このため、高齢者は無料もしくは少ない自己負担で予防接種が受けられるのです。
高齢者を対象に予防接種に助成を用意
インフルエンザは空気感染で毎年のように流行する病気ですが、これが原因で亡くなってしまう高齢者は少なくありません。また、ほかにも高齢者にとってリスクの高い病気のひとつに風邪とよく似た症状を持つ肺炎があります。
風邪だろうと勘違いし、甘くみていたために対処が遅れ、そのまま取り返しがつかないことになるケースが多いのです。
これらの病気に関しては、生活習慣などを改め、かからないように事前に予防することが一番。そこで、インフルエンザと肺炎の予防接種には、高齢者を対象に自治体ごとに助成金が用意されているのです。
高齢者の予防接種の助成は自治体ごと
高齢者の予防接種の助成対象となるのは基本的に定期接種だけ。インフルエンザの定期接種は毎年10月1日~1月31日の間に行われます。多くの自治体が無料で行っていますが、料金がかかる場合でも3000円程度です。
詳細は自治体ごとに変わるので、気になる人は自分の住所地の保健所などの情報を調べて確認しておけば間違いありません。とはいえ、もし忘れていても対象者には自治体から予診票などの書類が届けられるので、それを確認して受診すれば問題なく受けることができます。
一方、高齢者の肺炎球菌の予防接種についてですが、費用は同じく自治体ごとにさまざまですが、大体5000円くらいまでだと考えておけば大丈夫です。ただし実施時期については自治体ごとで異なるので何月ごろに受けられるのかは要確認。さらに、毎年決まった年齢の人しか受けられないので注意してください。
高齢者の予防接種自体はあくまで任意
高齢者のインフルエンザの定期接種は65歳以上なら誰でも対象でしたが、肺炎球菌はその年に特定の年齢になる人だけ。実施期間は長く設けられていますが、一生に一度しか受けられません。高齢者の予防接種自体はあくまで任意であり、時期を逃しても自己負担で受けられますが、この制度を使う方が間違いなくお得です。
定期接種には事前の申請などは必要ありません。自治体から交付された予診票と健康保険証を用意しておけば、一部の自己負担で接種を受けることができます。
ただし、どちらも過去に予防接種を受けていない人が対象となります。また、予防接種を受けたからといって絶対にその病気にならないというものではないので、くれぐれも気をつけましょう。