魚肉ソーセージは鮮やかにする合成着色料に注意
魚肉ソーセージに使われている魚肉は、豚肉と違って時間が経っても黒ずむことがありません。そのため発色剤の亜硝酸ナトリウムは添加されていないのですが、着色料が添加されているのです。魚肉ソーセージは、魚肉の色を際立たせるタール色素に注意する必要があります。
魚肉ソーセージの合成着色料に注意
魚肉ソーセージの場合、ウインナーソーセージと違って発色剤の亜硝酸ナトリウムは添加されていません。ただし、合成着色料の赤106(赤色106号)が使われている製品があるので注意が必要です。
赤106は、タール色素の一種です。タール色素は、その化学構造や動物実験の結果から、全般的に発がん性や催奇形性の疑いが持たれています。赤106も、発がん性の疑いがあるため、外国ではほとんど使用が認められていません。
また、【DHA入りリサーラソーセージ】のようにコチニール色素が添加されている製品もあります。コチニール色素は、南米に生息するエンジムシから抽出した赤い色素です。
魚肉ソーセージのスモークフレーバー
コチニール色素を3%含むえさをラットに13週間与えた実験では、中性脂肪やコレステロールの増加が認められています。ですから毎日摂取し続けるのは、やめたほうがよさそうです。
クチナシ黄色素の場合、ラットに体重1kgあたり5gを経口投与しましたが、死亡例は見られませんでした。急性毒性は弱いということです。
ただし、ラットに体重1kgあたり0・8g~5gを経口投与した実験では、下痢が見られ、また肝臓の出血と肝細胞の壊死が認められました。クチナシ色素に含まれるゲニポサイドという物質が腸内で変化して、毒性を発揮すると考えられています。ちなみに、この投与量は体重が50kgの成人に単純換算すると、40~250gもの量になります。
なお、魚肉ソーセージに使われているスモークフレーバーは、くん液ともいい、竹や木材などを燃焼させて、発生したガスを捕集したもの。安全性は十分に確認されていません。