住まいの条件「物件タイプ」は関わる条件が複雑
住まいを選ぶうえで欠かせないのが「エリア」「物件タイプ」「間取り」そして「価格」という4つの「住まいの条件」です。ここでは住まいの条件のうち「物件タイプ」「と「間取り」および「価格」について詳しく見ていきましょう。
高層か低層か家のタイプはさまざま
住まいの条件「物件タイプ」はさまざまです。たとえばマンションでも高層のタワーマンションなのか低層マンションなのか、あるいは戸建てなら建売なのか注文住宅なのかと、家のタイプはさまざまです。
仕事を重視したいのか、趣味を大切にしたいのかといった理想のライフスタイルのほか、夫婦ふたりなのか子どももいるのかといった家族構成などによっても住まいの条件は変わってきます。
また、それぞれ新築もあれば、中古の住宅を購入してリフォームすることも可能。戸建てなら建売だけでなく自分で注文して思い通りの家を建てることもできます。どのようなタイプを求めるかによってその価格も大きく違ってきます。
もし戸建てに住みたいと考えるなら、予算との兼ね合いで都心部に住むのは難しいかもしれません。また、再開発によってタワーマンションが林立している湾岸エリアや品川、武蔵小杉などのあたりで戸建てに住みたいと考えても、やはり物件がないので困難といえそうです。
逆に、郊外の住宅街でタワーマンションの最上階に住みたいと考えても、タワーマンション自体がなければ無理な話です。
住まいの条件「物件タイプ」は条件複雑
つまり、物件タイプといっても単純に戸建てかマンションかといった物件の違いだけでなく、どのようなエリアに住みたいのかという場所の問題をはじめ、予算はどのくらいなのか、あるいは子どもがいるかどうかなどの条件とも関わってくる部分なのです。
もちろん、大家族でも都心のマンションに住むことはできますし、夫婦ふたりで郊外の戸建てに住むことも可能です。しかし、ライフスタイルや費用を考えると、それらを選ぶ人は少数派です。
家を購入しようとしている人がまず真っ先に気にするのは、物件の価格と先々の資金繰りでしょう。毎月払っている家賃との比較やいつまで払い続けるのかなど、貯蓄額や住宅ローンの支払額などを並べて比較検討することになります。
いずれにしても人が生きていくに当たって「衣・食・住」は欠かせません。とくに家は、生活の拠点となるためとても重要です。賃貸物件では家賃を支払い続けてもなにも残りませんが、購入すれば資産として残ります。将来的に子どもに遺すこともできるかもしれません。
とはいえ、貯蓄だけで家を購入できる人はそれほど多くはないでしょう。住宅を購入するに当たっては、ほとんどの人がローンを組むことになります。最近は、超低金利ということもあって比較的手軽に住宅ローンを組むことができますが、返済が滞ってしまう破綻予備軍も増えているといわれています。
ローンを組むなら身の丈に合った額にすること、そしてローンを組んでまで購入すべき家なのかどうかをきちんと見極める必要があります。「マイホームのためなら多少の無理はできる」と感じる人もいるかもしれませんが、絶対に無理は禁物です。
住まいの条件の「間取り」はさまざま
住まいの条件の「間取り」は、戸建てやマンションなどタイプによってさまざまです。一般的に、広いのは郊外の戸建てで、マンションタイプの物件の方が狭くなる傾向にあります。
子どもがいる家庭はより広い家が必要なため、郊外の戸建てを選ぶのが一般的。一方、夫婦ふたりの暮らしの場合、多少狭くても仕事や遊びなどに便利な都心部の駅に近いマンションを選ぶ人が多くなります。
間取りを決めるときはゾーニングという方法が参考になります。広さに合わせてイメージを固めていきましょう。将来的な家族構成の変化なども考えておく必要があります。
子どもが増えるということだけでなく、高齢の親と同居する可能性も出てきます。また、家とともにそこに住む住人も歳をとります。子どもがいてもある程度の年齢になれば出ていくでしょうし、バリアフリーなど高齢者向けのリフォームも必要になるかもしれません。さまざまな要素を考え、将来も想定した間取りの住まいを選ぶようにするのが大切です。
新築の建売住宅やマンションなどの多くは、より一般的に、誰もが暮らしやすい間取りになっています。そのような一般的な間取りにはない要素、たとえば「巨大なガレージがほしい」「地下室がほしい」という場合は、注文住宅で建てるしかありません。いきなり新築の注文住宅となるとハードルは高いですが、中古住宅のリフォームという選択肢もあります。
大幅なリフォームを前提に、中古の戸建て住宅や中古マンションを購入すれば、あとから自分で自由につくり変えることができます。
住まいの条件「価格」は予算が前提
住まいの条件の「価格」は予算が潤沢でどんな高額な物件でも購入できるという人は別ですが、ほとんどの人が家を買おうとするとまずは予算が前提になるでしょう。限られた予算のなかで、エリア、物件タイプ、間取りなどの希望に合う理想の家を探すことになります。
まずは予算以外の条件面で理想とする家の姿を、なるべく具体的に決めておくようにしましょう。そのうえで、一つひとつの条件に優先順位をつけて、妥協できるポイントと譲れないポイントを明確にしておきます。
優先順位を決めておかないと、いざ物件を探し始めてから迷ってしまってなかなか決められないということになります。