快適な家づくりには窓の配置も大切なポイント
生活に合わせた間取りとは別に、部屋の日当たりや風通し、騒音や湿度など、過ごしやすい部屋の条件というものがあります。それらを快適に保つことも、家づくりの大事なポイントとなります。中でも、快適な家づくりの重要な要素となるのが日差しや風を取り込む「窓」です。窓の配置やサイズについて考えていきましょう。
西側に設置する窓はサイズを小さく
たとえば快適な家の基準として、昼間は照明に頼らず生活できるというものがあります。とくに長時間過ごすリビングは、日当たりを重視した採光が重要。窓が南東に面していれば、日中通して心地よい光をとり入れることができます。
南側に隣家などがあって光がとり込めない場合も、間接光を入れることで照明に頼らずに暮らすことが可能です。反射・拡散された太陽光は、まぶしくて変化しやすい直接光よりもほどよく安定しているので、心地よさも感じやすくなります。
一方で、西側に面した部屋は夕方になると強い西日が奥まで差し込みます。窓を設置する場合はサイズを小さくし、通気をよくすることで、熱を和らげる工夫が必要です。
北側の部屋は大きな窓やトップライト
北側の部屋は太陽光が届きにくくなりますが、それも高い位置に大きめの窓やトップライト(天窓)を設置することで解消可能。光量も安定しているので、アトリエや勉強部屋などにもおすすめです。
さらに、部屋を仕切る間仕切りや出入口の建具にガラスなどを使用すれば視界が抜け、光が家の奥まで届いて全体を明るくすることができます。半透明のガラスを用いればプライバシーも守れます。
室内を南北に吹き抜く風の通り道をつくれば、夏に気温や湿気の上昇を効果的に抑えることができます。ただし、南側の窓だけを大きくしても、北側が小さいと通風のバランスが悪くなりますから、風通しの改善にはなりません。
南北の窓はなるべくサイズが近いものにしましょう。そうすることで、風がまっすぐ通り抜けられるようになります。