戸建てよりマンションの方が固定資産税が高い
理想のマイホームを手に入れるうえで、戸建てなのかマンションなのかという、選択は重要です。とはいえ、どちらも魅力的であり、タイプの違いだけで優先順位をつけるのは難しいかもしれません。そのため、エリアや間取り、価格など、ほかの条件を優先して考えてしまう人も多いことでしょう。
戸建てとマンションそれぞれの魅力
しかし、理想のマイホームに近づけるためにこの問題は避けて通れません。ここからは、家になにを求めるかという条件から、物件のタイプを見極める方法を紹介します。
当然のことですが、戸建てにもマンションにもそれぞれの魅力があり、デメリットもあります。ここでは戸建てとマンション、物件のタイプごとの特徴や魅力、欠点などについてみていきましょう。
まずはマンションについて。マイホームの購入を考え始めた人のほとんどは、戸建てよりもマンションの価格の方が手ごろだと感じていることでしょう。実際に、同じ立地で同じ広さならマンションの方が手の届きやすい価格になります。
それはやはり、多くの家で土地を共有している分、一軒あたりの土地の価格が安くなるからと考えることができます。
しかし実際には、マンションと戸建てでは、広さや間取りの相場が大きく異なります。マンションの多くが70㎡程度で2~3LDKタイプの間取りであるのに対して、戸建ては平均すると90㎡程度で4LDKタイプとなります。つまり、一般的にマンションよりも戸建ての方が広く、部屋の数も多くなるというわけです。
マンションは戸建てにはない魅力
一方で、駅から近い物件が多く、セキュリティが充実しているなど、利便性や安心感などの面で、マンションは戸建てにはない魅力があります。だだし、管理費や駐車場料金が必要だったり、両隣や上下の家の音が気になったり、逆に自宅の音に配慮しなければならなかったりと、デメリットもあります。
また、戸建てのように10年単位でのメンテナンス費用がかかるわけではない反面、大規模な修繕に備えて毎月の修繕積立金が必要です。
次に戸建てについて。ひとことで戸建てといっても、土地と建物がワンセットになって販売される建売住宅から、土地を購入してから指定の施工業者に依頼して建物を建てる売建住宅、土地と建物をそれぞれ別々に購入する注文住宅もあります。
建売住宅は既に設計されていますが、標準的な建材や設備などを採用することでコストを抑えることができます。売建住宅と注文住宅は設計から自由に家をプランニングできますが、その分、価格も高くなります。
戸建てはマンションよりも高額という印象がありますが、土地も建物もすべて自分のものになりますから、たとえ家屋の価値がゼロになったとしても土地の価値は残すことができるのです。
戸建てはマンションよりも部屋数も多い
また、戸建ての場合はマンションよりも広くて部屋数も多いケースが多く、さらに、注文住宅なら家族構成やライフスタイルに合わせて家自体を自由につくることができます。子どもがいる家庭では足音や声などに関して周囲にあまり配慮しなくてもいいのも嬉しいポイントです。
ただし、戸建ては駅から離れた住宅街に購入するケースがほとんど。駅からバスを利用しなければならなかったり、歩くにしても距離が遠かったりなど、利便性の面ではマンションには敵いません。
また、マンションはオートロックが当たり前なので防犯面では安心ですが、戸建ては防犯対策としてカメラやライトを設置するなど自衛が必要になる点も考慮しておく必要があります。
戸建てはマンションの管理費が不要
戸建ての維持・管理には、マンションのように管理費や駐車場代などはかかりませんが、屋根や外壁などの定期的なメンテナンスは必須です。新築時にどのような外壁や屋根を選んだのかにもよりますが、長く住み続けるためには建ててから10年程度で外壁や屋根などの修理を行わなくてはなりません。
10年ごとに100万円程度はかかるため、自主的にマンションと同じように修繕費の積立を行うなど、計画的に準備しておく必要があります。
戸建てやマンションの物件タイプに関わらず、マイホームを購入すると、固定資産税と都市計画税が必要になります。ただしこのコストにも戸建てとマンションでは違いがあります。
まず、マンションは土地よりも建物の資産価値が高く、一方の戸建ては土地の価値が建物よりも高くなります。しかも、戸建ては建物の耐用年数が22年なのに対して、マンションは47年と、それぞれの耐用年数も異なります。つまり、マンションの方が価値の高い状態が長く続くため、固定資産税も高くなりがちなのです。