自宅で熟成肉を扱う時のそもそも論と冷蔵庫問題
自宅で熟成肉を作る方法を気にする以前の問題として、重要な点が2つある。これら2つの理由から、「家庭の場合は、熟成ではなく雑菌を繁殖させる可能性が高いので、さっさと食べるか、冷凍するか」した方が良いのかも知れない。熟成肉を家庭で扱う前に「そもそも論」を確認しておこう。
熟成肉を扱う時の「そもそも論」
そもそも熟成させようとする肉が衛生的でなければ、時間が経つと付着した雑菌を繁殖させるだけになる。「熟成肉が失敗して嫌なニオイが出た」というのは、その典型例だ。
それは熟成肉の失敗というよりも、雑菌が繁殖したことによる腐敗なのだ。野生肉を美味しく食べるためには「どうやって獲ったか?」ではなく、「誰が獲ったか?」が重要だ。
肉の良し悪しを大きく左右するのは猟法の違いではなく、獲った狩猟者が放血や解体するときに、いかにその肉を衛生的に取り扱ったかという意識の違いなのだ。
自宅で熟成肉を扱う時の冷蔵庫問題
家庭の冷蔵庫で熟成肉を作ろうとする場合、冷蔵庫内はすでに雑菌だらけだということを知っておこう。
例えば庫内に置かれた市販の食料品は、運送途中やスーパーに陳列されるまでに多くの人が触っており、陳列棚さえも雑菌だらけ。そんな食料品がひしめく庫内で肉を熟成しようというのなら、まずは庫内の消毒から必要になる。
また、温度管理が重要になるのだが、家庭用の冷蔵庫は頻繁にドアの開閉をするため、温度を一定に維持することは困難を極める。もし裸に近い状態で肉を庫内に置くとすれば、均一に熟成させることは出来ないのだ。
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