最近のマンションの主流「直床・二重天井」とは
一般的な中高層マンションでは、階高は3m前後に設定されています。ここから床と天井の厚みを差し引いたのが天井高。天井にはコンクリート(スラブ)に直接クロスなどを貼った「直天井」と、スラブとの間に空間を設けた「二重天井」があります。
直床仕様だと階高が抑えられ安上がり
床にも天井と同じように「直床」と「二重床」がありますが、二重床・二重天井には、遮音性能が高く、配管や照明などをコンクリートに埋め込むリフォームがしやすいなどの利点があります。
もっとも、直床仕様だと階高(1階あたりの高さ)が抑えられるので、建物全体の高さが低くなって工事費が安上がりになります。建設費が下がれば、その分だけ分譲価格も安くできるので、最近のマンションは「直床・二重天井」が主流になってきています。
マンションのトラブルでとくに多いのが音の問題です。スラブが薄いと上の階の住人の足音などが響いてしまうため、自分たちの生活音が原因で下の階の住人とトラブルになるおそれがあります。
こうしたトラブルを避けるためにも、あらかじめ天井や床の仕様を調べておきましょう。スラブの厚さが200㎜程度あれば安心です。
隣の住戸との境になる戸境壁の構造
また、マンションを購入する際には暮らしを豊かにする設備オプションも導入することができます。床暖房はとくに人気が高いですが、電気代やメンテナンス費がかかったり、赤ちゃんが火傷を負う可能性などのデメリットもあるため、設置範囲や操作方法は事前にきちんと確認しておきましょう。
隣の住戸との境になる「戸境壁」の構造も大事です。設計図書の「雑詳細図」で確認可能で、基本的には180~200㎜程度あれば生活音の問題は気にならなくなるといわれています。
竪排水管が通るPS(パイプスペース)もチェックすべきポイント。基本的には洗面所や浴室周辺に配置されていますが、なかにはクローゼット内を抜けている場合もあります。就寝中に水音が気になったりすることもあるので、パイプ位置は寝室から遠いのがベターです。