映画でカットされたハーマイオニーの見せ場とは
賢者の石を手に入れるために通過しなければならない罠の一つが映画のハリー・ポッターではカットされてしまっています。スネイプが考案したと思われる論理パズルがそれです。原作ではハーマイオニーがパズルを解くことに成功して、ハリーのために道を開きます。
ハーマイオニーの論理的な能力の高さ
このシーンがカットされてしまっているため、ハーマイオニーの論理的な能力の高さを披露する見せ場が失われてしまっています。パズルを解くというのは、映像化する魅力に乏しいという判断かもしれません。
ちなみに、映画のハリー・ポッターの最後でダンブルドアがグリフィンドールに得点を与えるシーンのセリフは、原作の「火に囲まれながら、冷静な論理を用いて対処した」から、「冷静に頭を使って、見事仲間を危機から救った」に変更されています。
変更後のセリフは、ハーマイオニーが、「悪魔の罠には動かずにじっとしていれば襲われない、弱点は太陽の光である」といった点を指摘したことを指しています。
カットされたハーマイオニーのシーン
変更前も変更後もハーマイオニーの知的能力の高さは示されていますが、映画ではパズルがカットされた分、ハリーやロンよりも見せ場が少なく、ハーマイオニーの印象が薄くなってしまっているのは否めないところです。
また、原作のハリー・ポッターのハーマイオニーのセリフには、「大魔法使いといわれるような人って、論理のかけらもない人がたくさんいるの」というものがあります。
このセリフの意図を、「魔法使いの世界にどっぷり浸かっていないマグル出身のハーマイオニーだからこそパズルが解けた」と解釈すると、「様々な立場の人間が自分の能力を各々発揮することで道を開くことができる」という作者のメッセージを読み取ることができます。そうだとすると、このシーンがカットされたことがなおのこと残念に感じられます。
■「ハリー・ポッター」おすすめ記事
アルバス・セブルス・ポッターはハリーの次男
アルバス・セブルス・ポッターの苦悩とは?
ハリー・ポッターのダドリーは原作では暴力的
ホグワーツはパブリックスクールをモデルにした