保険ショップの見直しが正しい考えるのは幻想
「保険の見直し」と聞けば、まず保険ショップを思い浮かべる人も少なくないでしょう。駅前や大型商業施設に行けば必ず見かけるので、身近に感じて当然です。保険ショップであれば、公平な専門家が何十社とある保険会社から、最適な保険商品を選んでくれる――これは完全に幻想です。
保険の見直しを公平には選べない
とはいえ、保険ショップが悪いといっているわけではありません。保険ショップは、保険商品を販売して、保険会社から手数料を受け取って営業しています。立場しては保険の営業マンと変わりません。
ですから、保険の見直しを「公平に」「最適な商品」を選ぶことはほとんど不可能なのです。そもそも保険商品は全く同じものがほとんど存在しません。もともとそれを公平に比較することは物理的に無理があります。
そのため、保険を売る側には必ずその保険をすすめる意図があります。しかし、保険ショップに相談しているほとんどの人は、「公平に選んでもらっている」と勘違いしています。ここが問題なのです。
保険の見直しが最適な状態とは
この点が問題となって、2014年に法律改正が行われ、2016年5月29日から相談者に誤解を与えないような販売体制の整備が求められるに至りました。法律を改正させるほど保険ショップの誤解が進んでいるということですね。
さらに問題なのは、「あなたに“最適な”商品」という点です。そもそも保険の見直しが“最適な”状態とはどのような状態なのでしょうか? この質問に答えられる人はほとんどいないはずです。そればかりか専門家の誰ひとりとして、最適な保険についていきなり質問されてもわかりません。
最適な保険は、「どの条件で最適なのか?」といった、前提とする条件によって全く異なります。最もよい保険は、支払った保険料が全額戻ってくる保険ですよね。もちろんそんな保険が存在しないわけではありません。
保険の見直しは販売員が思う最適
しかし保険の本来の目的は、万が一のときに起こる損害を保険金でカバーすることにあります。保険料が全額戻ってくるのはいいのですが、「必要な保障額をまかなうためには、毎月の保険料が8万円です」となるとどうでしょうか?
保険で損をしたくないという条件にはぴったりかもしれませんが、毎月ずっと支払っていくことを考えたら不適切かもしれません。どのような前提で保険を考えるのかとても重要なのにもかかわらず、そのことをわかって相談している人はどれほどいるでしょうか?
そうなんです。保険の見直しは、ほとんどの人は結局保険ショップの販売員が、最適だと思う商品をすすめられているだけなんです。
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