射撃場でのエアライフルのスコープ調整のやり方
射撃場ではエアライフルのスコープを調整するには、あなたが一番使うであろう距離(50mでゼロイン調整する人が多いようです)から、スコープで狙った任意点に着弾するように調整します。銃は、銃前方の一点を「レスト」と呼ばれる補助器具に乗せた姿勢で撃つのがよいでしょう。
射撃場では前方レストを使用する
射撃場ではエアライフルの前方も後方(銃床)も固定できるレストもありますが、現実の猟場ではそのような前後固定型を使うことはまず無理があります。銃前方だけを何かに依託することは多々ありますので、猟場で使える前方一点を依託するレストの方が現実的なデータを取ることが出来ます。
ただ、もし50mで調整するのなら、狙ったポイントに何発も同じように着弾させることはまず無理です。ちょっとしたトリガー(引き金)の引き方の違いや発射するときの空気圧の違いで着弾点はズレます。
さらには生きている以上心臓の鼓動を止めることは出来ませんので、銃床を肩につけて撃てば、銃は完全に静止することはなく、常に心臓の鼓動に合わせて微妙に揺れるからです。
射撃場で全く同じ所に着弾させる
例えば射撃場で10mの距離でなら、レストを使ってエアライフルを撃てばほとんど同じ一点に着弾します。しかし、全く同じ所に着弾させることはなかなか出来ません。見た目には一点に着弾しているようでも、詳細に弾が通過して空いた穴の直径を測れば、5.5㎜の弾であれば穴の直径は6.5~7㎜ほどにはなります。
ということは、10mの距離で1~1.5㎜ほどの差が出るくらい銃はブレているのです。50mの距離まで弾が進めば、10mの時の5倍ブレることになり、5.5㎜の弾であれば、各方向に5~7.5㎜ずつブレ幅が広がります。
当然、グルーピング(何発か同じ一点を撃ったときの弾のまとまり方)は15.5㎜から20.5㎜ほどに広がるのです。50mの距離で15㎜ほどのグルーピングというのはなかなか難しいレベルといえるでしょう。
狩猟用エアライフルの世界では、性能のいい空気銃を使って、かなり腕のいい射手が撃たなければなかなかここまで集弾させることは出来ません。まず、2㎝ほどに集弾させることが出来れば見事なものなのです。
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