KING-MASAの熱狂のCOMPLEXCON参戦記

カルフォルニア州のロングビーチで行われるCOMPLEXCONは、2016年にスタートしたストリートファッション、アート、ポップカルチャーの祭典だ。第1回の開催時にはNIKEやADIDASはもちろん、VLONEやBAPEといった名だたるストリートファッションブランドが多数集結し、限定コラボレーションアイテムや先行発売アイテムが盛大にリリースされるなど、大きな盛り上がりを見せた。

KING-MASAの熱狂と混乱のCOMPLEXCON参戦記

KING-MASAがCOMPLEXCONに向かった

そして2017年、２回目を迎えたこのCOMPLEXCONになんとしてでも参加するべく、KING-MASAは準備に余念がなかった。ここでしか手に入らないアイテムをゲットしたかったのはもちろんのこと、実際に体感したCOMPLEXCONのエネルギーをこの本を通じてみんなに伝えたかったのが、その理由だ。

L.A.に向かったのは、開催の１週間前。余裕を持ってアメリカ入りしたのは、会場に優先して入るための「コネづくり」をするためだ。COMPLEXCONでは一般客の入場は11時からとなっているが、選ばれしVIPパスを持つ人であれば、1時間前の10時に入ることができる。

しかし実は、そんなVIPよりも早く入場できる人たちがいるのだ。それが、いわゆる「関係者」。出店者やブーススタッフであれば、設営のためにイベント開始前から会場に入り、有利な動きを取ることができる。その関係者パスに目を付けた僕は、出店する友人に「仕事を手伝うから！」と頼み込むために、早めに現地入りしたのだった。

KING-MASAがCOMPLEXCONに会場入り

開催当日、関係者として早く入場する権利を勝ち取ったKING-MASAは、弟とともに朝６時に会場に入った。そして友人のブース設営を手伝いながら、他ブースの状況を窺った。アパレルや雑貨も用意されているとはいえ、KING-MASAと弟の興味の対象はスニーカーのみ。

この日はOFF-WHITEとNIKEがコラボしたエアフォース 1やUNIONのエアジョーダン 1 トップ3、UNDEFEATED×AIR MAX 97 の会場限定カラーモデル、FEAR OF GOD×VANS、ADIDASHUMAN RACE×NERDなどがリリース予定となっていて、KING-MASAらは無事に入手できるか、気が気ではなかった。

7時くらいになり、思い出したかのように弟が「関係者パスで会場入りしている連中は、もうブースに並んでるかも」と言い出した。彼は前年のCOMPLEXCONにも参加していて、開場前から関係者による長蛇の列ができることを知っていたのだ。

そうなると、もう居ても立ってもいられない。KING-MASAらは急いで設営の仕事を済ませ、8時にはNIKEとADIDASのブースをチェックしに向かった。すると関係者はもちろん、どこから入って来たのやら、VIPパスや一般パスしか持たない人たちまでもがブース周辺に人だかりを作っているではないか。

さすがに関係者以外はセキュリティに追い出されたが、これから始まるだろうバトルの激しさが、いやが上にも想像できた。

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