山梨の里山で実際のエアライフル猟に密着した
1月下旬の山梨県某所。朝6時に我々取材スタッフはこの日実猟に連れて行っていただけるヒーローズインクの米山博さんたちと合流し、そこから猟場に向けて車で移動を開始した。「ここですよ。今日の『猟場』は」「え? もう着いたんですか?」。エアライフル猟に密着した。
エアライフル猟は住宅街から近い
到着したのは住宅街からほど近い里山。エアライフル猟の猟場は近いとはいえ、その距離を実感するまでに掛かった時間はわずか5分だった。しかも取材スタッフの車の1台は、特に山行き用の装備を有しているわけでもない普通車。ほかの「四つ足動物」の実猟取材と比べると、"気軽過ぎる"とも言える状況に少々面食らう。
しかし、そこはやはり実猟。車から降り、キンと冷えた外気に緊張感を感じつつ、米山さんと日が昇り始めるのを待つ。狙う対象はヒヨドリ、キジバト。ほかにキジ(オス)がいれば幸運というところだ。
「鳥を探すのではなく、まずは『木』を探してください」と言いながら、米山さんは猟場の木を見て回る。ヒヨドリやキジバトは、木の枝に止まったところを狙うのが常套手段だ。
すなわち、対象の鳥を探すのではなく、「鳥が止まる木」を探すことがポイントになる。鳥たちは枝に残った柿やセンダンの実をついばみに来るため、そういった木を狙えるポジションに陣取って鳥がやって来るのを待つ。
エアライフル猟も同じく朝は早い
朝から里山を歩きながら木を探すのもアリだが、猟期前から猟場を歩き、前もってポイントとなる木を探したり、撃ち待ちが出来る場所と安全な射撃方向を複数把握しておく方が良いだろう。
エアライフル猟もほかの狩猟と同じく朝は早い。鳥は日の出とともに動き出すので、「日の出前後からの1~2時間」が、里山の鳥を狙うのに最適な時間帯だ。
徐々に昇って来た太陽を見ながら、「昔のお師匠さん連中からは、鳥は『お天道様を背負って飛んで来る』とよく言われたもんです」と、米山さんは手で日を遮りながら、目を凝らす。
昔の鳥猟師たちの経験上、早朝、里山の鳥は日が出る方向(東)から太陽を背にして(西向きに)飛んで来るという。それを見越して、撃ち待ちをする際は少々眩しいが、昇って来る太陽を止まり木で隠すような位置関係で待つのが良いというのだ。
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