宝塚のトップスターを頂点としたヒエラルキー
宝塚では、トップスターを頂点とした確固たるヒエラルキーが構成されている。各組において厳密なランクづけのヒエラルキーが存在するのだ。宝塚は男役トップスターを頂点とするピラミッド型。トップスター退団まで揺るがない序列について、詳しく見ていこう。
宝塚の頂点は1名の男役トップスター
まず、頂点に君臨するのが、言わずと知れた1名の男役トップスター。宝塚のどの組も、上演作品は“男役トップスターありき”で作られ、主役は必ず男役トップスターが務める。
トップスターを中心として引き立てるような舞台が上演される。娘役トップスターはその次のランクに位置する。以下は、次期トップスター候補の二番手スター、三番手スター、中堅スターと続く。
中堅以下のランキングは流動的で、上演を重ねるごとに位置づけが少しずつ変化していく。一方、トップ、二番手、三番手に関しては、一度ポジションが決まると、トップスターが退団するまでその序列が厳密に守られる。
宝塚のトップスターと違う別格スター
宝塚にはトップスターを頂点にしたピラミッド構造とは別に、歌やダンス、個性的な演技力などの実力レベルが高い、「別格」といった位置づけのスターもいる。
こうした“別格スター”は、ヒエラルキーとは別のところで、舞台を底支えする〝専門職〟のような役割を果たす存在だ。例えば『ベルばら』のルイ16世といった渋くて個性的な役どころは、スター候補のイケてる中堅スターではなく、こうした別格スターが務めることになる。
歌、ダンス、演技力などの実力で舞台を支える役を担うのは、“別格スター”のほか、専科(→P20)のメンバーたちの役割。出番が少ないながらも重要で個性的な役柄はすべて彼女たちが演じることで、舞台がいっそう引き締まるのである。
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