エアーバンドは民間機がVHFで軍用機がUHF
エアーバンドは民間機と軍用機で大きく異なります。そもそも使っている周波数帯が、民間機がVHF帯であるのに対して軍用機はUHF帯です。しかも、軍用機はフライトスケジュールが原則非公開で、秘密の周波数を使うこともあります。運用気の無線はエアーバンド上級者向きといえるでしょう。
民間機のエアーバンドはさまざま
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)といったメジャーな会社が運航しているジャンボジェットなどの旅客機は、世間一般で広く知られている航空機の1つ。一方、中小規模の航空会社が運航しているヘリコプターや小型機は比較的低空を飛ぶため、旅客機よりも頻繁に目にする航空機だといえます。
遊覧用やマスコミ用、最近では“空飛ぶ救急車”ドクターヘリなどがあります。これら、航空会社が運航している航空機を「民間機」と呼びます。企業が所有する社員移動用の航空機、学校が授業用などに使っている航空機もやはり、民間機のワクに入ると考えて下さい。
もちろん、航空機や会社の大小に関わらず、運航のさまざまな局面でエアーバンドが使われ、それらは受信機でモニターすることができます。
これに対し、「軍用機」という名のカテゴリーに分類されるものは、日本でいえば陸海空の自衛隊や米軍の航空機です。軍用機といえば戦闘機のイメージですが、これに限らず、自衛隊や米軍で使われている輸送機、ヘリコプター、訓練機などもすべて「軍用機」ということになります。
軍用エアーバンドは上級者向き
地域によって大きな差はありますが、民間機と比べると「特殊な存在」の軍用機。しかし、民間機と同様に航空管制を受けて飛んでいるため、やはり受信機を使えばエアーバンドを聞くことができます。
なお、軍用機の航空無線は民間機のそれと区別するために、「軍用エアーバンド」や「ミリタリーエアーバンド」などと呼ばれます。わざわざ区別されるのには理由があります。
1つ目は、民間機が「VHF帯」と呼ばれる周波数帯を使うのに対し、軍用機はVHF 帯の他に「UHF帯」の周波数も使う点。2つ目は管制の流れが一部異なる点。3つ目は、フライトスケジュールが原則非公開な点です。
そして、4つ目は領空侵犯などに対応するスクランブル発進では、公開されていない“秘密の周波数”を使う点など。民間機の無線と比べて受信には多少のテクニックと粘り強さが必要で、エアーバンド上級者向きといえるでしょう。
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