航空無線は周波数を次々と切り替えるのが魅力
携帯電話、無線LAN、おもちゃ、非接触IC カード(Suica など)、クルマのキーレスエントリーなどなど、私たちの生活の中に深く浸透している「無線」。そのなかの1ジャンルが「航空無線」です。航空無線は他の無線とは違う形で発展しているからこそ、独特の魅力があるのでした。
航空無線はおもしろ無線の1つ
世の中全体に目を移せば、業務を円滑化するためのツールとして、また安全を確保・維持するための重要システムとして、そしてデータを送受信するための情報伝達手段としてなどなど、もはや無線なしで現代社会を維持することなどできません。
そんな無線の中で最も基本的な利用形態は、人と人とが言葉でコミュニケーションを取る「音声通信」です。それら音声通信のうち、公共性が高いものを中心に、受信によっていろいろな情報が飛び込んでくるものを「おもしろ無線」と呼んでいます。
具体例を挙げると、消防・救急無線、鉄道無線、バス無線、タクシー無線、船舶無線、マスコミ無線、その他官民問わず業務で使われている無線など、受信ジャンルを並べてみると相当数に上ります。そして、航空無線(エアーバンド)もその中の1つです。
航空無線は独自のカタチで発達
さて、航空無線とは何なのでしょうか。ここでは、地上と航空機、航空機と航空機が音声で交信するためのものと考えて下さい。ただ、運航の安全を常に確保し、航空機事故の発生を防止する観点から、航空無線のシステムは独自のカタチで発達しています。
交通整理を目的に運用されている「航空管制の無線」だけを見ても、管制部署ごとに設定された周波数を航空機が次々と切り替える仕組みは、他の受信ジャンルでは見られないもの。受信する側もちょっとした管制官気分に浸れます。この奥深さが航空無線の魅力を高めているポイントの1つであることは確かです。
また、航空機は国境を越えて行き来しているので、日本国内であっても世界各国のパイロットが交信を行っています。何ともグローバルな顔もあわせ持っているのが航空無線の魅力なのです。
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