エアーバンド受信にオススメの受信機「IC-R6」
基本性能の高さからベストセラーハンディ機として、揺るぎない地位を確立しているのがアイコムの「IC-R6」です。その実力、エアーバンド受信ではどうなのでしょうか。不正受信を受けることを考慮した上で、IC-R6の感度を評価してもトップクラスです。
IC-R6はエアーバンド向きの受信機
感度グラフを見ると、300MHz付近にやや山があるものの、航空無線の帯域全体で-4dBμ前後をマーク。グラフにすると一定の値をフラットに示しているのがよく分かります。
受信感度は測定値がマイナス方向へ向かうほど、感度がよくなります。そして0dBμよりも低い数値が出ていれば、実用性のある感度を有していると考えられるのです。エアーバンド全域で-4dBμの測定値を維持できているIC-R6は、エアーバンド向きの受信機といえます。
実際に使用した感触は、VHF帯とUHF帯ともに、大きな問題を感じさせるような感度の悪さはありませんでした。東京都の多摩地区西部から第一電波工業のモービルホイップアンテナ「D103」に接続すると、東京国際空港(東京都)の「東京ATIS」(128.800MHz)を難なく受信できます。
UHF帯エアーバンドもおおむね良好
他にも「宇都宮RDR」(122.450MHz)と交信する陸上自衛隊のヘリも、高度3,000フィート程度あればキャッチ可能。VHF帯エアーバンドはしっかりと受信できます。
UHF帯エアーバンドもおおむね良好です。入間基地(埼玉県)の「入間GCA」の管制側は電波が弱いのですが、IC-R6はこちらもバッチリ受信できています。
しかし、外部アンテナに接続した場合、不正受信を受けることがありました。「入間GCA」の225.400MHzを受信していると、バックにFMラジオ放送と思われる音声がカブってくるのです。これはスケルチレベルをAUTOまたはレベル1以上にしておけば、不正受信によってスケルチが開くことはほぼなくなります。
VHF帯では、気になるような不正受信はありませんでした。外部アンテナを使ってUHF帯エアーバンドを受信する際には、UHF帯用のフィルターを入れた方が、より快適に受信できます。
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