乙嫁語りで様々な動物の肉が串焼きにされている
『乙嫁語り』の【第十六話】の市場では、串焼きを食べていますね。羊はこうして調理されている場合もある一方、さばいただけの状態で、部位や頭だけ売っていたりもします。ここでは『乙嫁語り』でよく登場する串焼きについて、詳しく見ていきましょう。様々な動物の肉が串焼きにされています。
乙嫁語りでも串焼きが売られている
ユーラシア大陸の内陸部である中央アジアは、基本的に肉食が主です。中でも、肉を串に刺して焼いて食べるシンプルな調理法は基本中の基本。肉の焼ける匂いが、たまらなく食欲をそそります。
『乙嫁語り』でも、市場では羊、牛などの串焼きが売られているほか、雉などの鳥類、狩猟によってもたらされるウサギやガゼルなど、様々な動物の肉が串焼きにされています。
串に肉の塊を刺し、野菜や香辛料、ヨーグルトなどで下味をつけて焼いた「ケバブ」は、中央アジアから西アジアのイスラム圏を代表する味。世界中に、その名は広まっています。
中央アジアのケバブ串は70センチ
ケバブは野外で食べるのが基本。家庭で焼くことはほとんどありません。市場では、煙を立てながら炭火で串を焼く光景がしばしば見られます。
あの煙とにおいで、店先まで引き寄せられてしまいます。中央アジアのケバブの串は70センチもある長いもので、焼き上げるさまは豪快そのものです。
中央アジアは旧ソ連だった国も多く、ロシア語圏の影響も残っています。そのため、ケバブをロシア式に「シャシリーク」と呼ぶこともあります。
日本では、スライスした羊肉を大きな串に巻き付けて重ね、塊状にして回転させながらローストし、火が通った表面を薄くそいで食べる「ドネルケバブ」が有名ですが、これはトルコ式のケバブになります。
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