滑走路に描かれた2ケタの数字は何を意味する?
航空無線の交信内に出てくる滑走路を表す「ランウェイ+数字」ですが、ランウェイに続く2ケタの数字は、何なのでしょうか? これは滑走路の向きを表す、角度の数字。ほぼ東西に滑走路が延びる広島空港の場合、東側からの離着陸は「ランウェイ28」で、逆に西側からは「ランウェイ10」となります。
同じ滑走路でも方向で名称が変わる
このように、同じ滑走路でも離着陸方向で名称が変わるのがランウェイに続く2ケタの数字。これは航空機が自機の向きを計るのに用いる磁方位で、10度単位で滑走路の角度を測り、頭の2ケタを表記しています。
ランウェイ28の場合、280度方向に進む形に滑走路があることを表しています。真北を0度とすると、90度が真東で、180度が真南、270度が真西ということ。280度方向ということは、ほぼ西向きということです。
反対向きのランウェイ10の100度は、ちょうど280度から180度をひいた数値。ほぼ東向きになります。なお、磁方位で真北を向く場合は、0度の「00」ではなく、360度の「36」が使用されています。
滑走路の数字を地上で確認する方法
東京国際空港(東京都)や関西国際空港(大阪府)といった大型空港では、平行した2本の滑走路を運用しています。その場合は、左右の滑走路を明確するために、角度の数字のあとに左側なら「L」、右側なら「R」が付け加えられます。
新千歳空港と隣接する航空自衛隊の千歳基地には同じ方向に4本の滑走路があるのですが、新千歳空港側はランウェイ01/19のLとR、千歳基地側はランウェイ18/36のLとRと、数字を変えることでどちらの滑走路であるかを分かりやすくしています。
角度を表す数字は、滑走路の両端に大きく書かれています。しかし、地上から確認することはほとんどできません。そこで、地上から「GoogleMap」の航空写真を利用します。
空港の滑走路を拡大していくと確認できます。これを見ておけばエアーバンドから聞こえる数字で、どちら側から航空機が着陸してくるのか分かります。
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