管制塔の航空無線を聞けば航空機の動きが読める
航空無線の交信の中で管制圏は「コントロールゾーン」と呼ばれ、飛行場の中心から半径5マイル(約8km)、高度3,000フィート(約900m)の円柱状になっています。ただし、形状や高度は飛行場の規模や周辺にある別の飛行場の管制圏の関係により変化する場合もあります。
航空自衛隊は管制圏が高めに設定
例えば、旭川空港(北海道東神楽町)の管制圏は、隣接する陸上自衛隊の旭川飛行場(北海道旭川市)の管制圏と一部重なり合っており、その部分は高度の上下で担当する飛行場を変えています。旭川空港の管制圏は高度4,000フィートまでとなっています。
逆に、関西国際空港(大阪府泉大津市)に近い神戸空港(兵庫県神戸市)の管制圏の大部分が高度2,500フィート、陸上の一部は2,000フィートとかなり低く設定されています。
戦闘機を運用する航空自衛隊の飛行場の多くは高度6,000フィートまでと、管制圏が高めに設定されているのも特徴です。
航空無線で指示がないと着陸できない
管制圏と接続する形で、特別管制区が設定されている空港もあります。これは離着陸する航空機が特に多い空港に設置され、発着経路の管制を行うものです。この空域も基本的にTWRが担当しています。
TWRやRDOは離着陸にかかわる交信が中心となるため、空港で実際に航空機を見ながら受信していると、交信内容がどういう指示だったのかが一目瞭然。また、航空機の写真を撮る場合は、あらかじめ動きが読めるというメリットもあります。
航空機が着陸する場合、航空無線で管制塔から着陸しようとする航空機に指示が出されてからでないと、着陸することはできません。「クリアード トゥ ランド」が聞こえてきたら滑走路の延長線上の空を見れば、すでに航空機のランディングライトが見えているはずです。
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