復興を願うブルーインパルスのフェニックス隊形
ほとんどの日が雨となった2017年の夏としては、奇跡的に快晴となった松島基地航空祭当日の空の下、ブルーインパルスの展示飛行は午前に第1区分、午後は第3区分を実施。ブルーインパルスが展示飛行を行う課目のうち、水平系のものを除いたほとんどの課目が見られました。
ブルーインパルスのフェニックス隊形
東日本大震災をはじめとした、各地での大きな災害からの復興を願うブルーインパルスのフェニックス隊形の課目は、午前の第1区分のデルタループの部分をフェニックスループで行い、午後は第3区分の課目が終わった後に第1区分に変更、フェニックスロールを披露して着陸しています。
ブルーインパルスの1番機が頭、4番機が尾、残る4機で大きく広がる翼を表すフェニックス隊形。マニアにはやや評判の悪いフェニックス隊形ですが、震災とその後の足取り、そしてこの課目に対する隊員の思いを考えるとつい目頭が熱くなります。
本来は第3区分に入っていませんが、最後に追加するかたちでフェニックスロールが追加され、基地上空に美しい復活の軌跡を描きました。地元の人たちも多く基地内を訪れ、タッククロスなどきわどく見える課目には悲鳴も上がったほどです。
ブルーインパルス専用ハンガーも公開
床に描かれたマークが印象的なブルーインパルスの専用ハンガーも公開。先代のT-2と現用のT-4が展示され、コックピット展示には最後まで多くの人が列を作りました。ブルーインパルスの専用ハンガーの横には、津波で被災した804号機の垂直尾翼を使用した安全祈念のモニュメントもあります。
航空祭の前日に開催される東松島夏まつりでも、ブルーインパルスの展示飛行は目玉のひとつ。各地のイベントで飛ぶ時のパターンに近く、2日続けて見に来るマニアも大勢います。
離陸してホールディングポイントに向かう途中、近くでパラグライダーが飛んでいるのを確認したため、一時ストップミッション。その後姿が見えなくなったため、一部の課目をキャンセルして、無事に展示飛行が行われたのでした。
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