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エアーバンドは日本では基本的に英語を使用する

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エアーバンド受信を難しいと思わせる要因の中で、最大のものは言語でしょう。国際的な取り決めで、航空管制で使用する言語は英語もしくは母国語とされています。日本では基本的に英語を使用して交信します。英語と聞いただけで「難しそう」と思ってしまうところです。

エアーバンドは日本では基本的に英語を使用する

エアーバンドの交信は航空無線英語

エアーバンドの交信は、会話のようなものをイメージするかもしれませんが、実際には単語をつなぎ合わせた、いわば「航空無線英語」のようなもの。

東京国際空港などのように、時間帯によってはひっきりなしに離着陸が行われる空港で会話をしていては、次の航空機に対しての指示が遅れてしまい、トラフィックが裁けないだけではなく事故につながる可能性もあります。

そのため「Cleared for takeoff(離陸支障ありません)」や「Descend and maintain 6000(高度6,000フィートまで降下して下さい)」というように、短い言葉で簡潔に伝えられます。これらの基本的な用語をいくつか覚えてしまえば、交信の内容はおおよその理解ができます。

交信の冒頭には必ず「誰に向けて、誰が」しゃべっているのかを明確にするのがエアーバンドのルール。この際に使用する名前を「コールサイン」と呼び、これにも英語が使われます。もちろん、分かりやすくなっており、航空会社の定期路線を飛ぶ航空機なら、便名がそのまま使われます。

エアーバンドで日本語が聞こえたとき

例えば、全日本空輸の大阪国際空港発熊本空港行き529便なら「All Nippon529」です。管制側は、空港の飛行場管制であれば「空港名+タワー」となります。

エアーバンドは英語が基本であるとはいえ、日本語が使われる場合もあります。緊急時などイレギュラーな事態が発生した時に、英語では細かいニュアンスが伝わりにくいような場合です。

海外からの航空機が頻繁に飛んでくる空港では、外国人パイロットに状況を理解してもらうという意味もあってか、日本語での交信は少なめとなりますが、地方空港などでは日本語の交信が比較的多く聞こえてくる傾向に感じます。

エアーバンドの管制用の周波数で日本語が聞こえてきた場合、いつもとは違う“何か”が起こっているサインとして受け取ることもできるわけです。

 

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記事カテゴリ: テクノロジー

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