エアーバンドではどんな周波数が使われている?
「ブルーインパルスのパイロットの声を聞いている」「ヒコーキ写真を撮る時に活用する」といった、航空ファンばかりではなく「消防無線がデジタル化して聞くものがない」と嘆く無線マニアも注目するエアーバンド。エアーバンドではどんな周波数が使われているのかを見ていきましょう。
VHF帯エアーバンドが初心者向け
エアーバンドはデジタル化する可能性が極めて低いので「これからも長く聞くことができる」、飛行している航空機の電波は「全国どこでも受信できる」という安心感があります。
その一方で、他のおもしろ無線とは違う“お約束”の多さに、ハードルの高さを感じてしまう人が多いのも事実。エアーバンドはまず周波数帯によって、「VHF帯エアーバンド」と「UHF帯エアーバンド」に分けられます。
日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)といった、民間機が使用するのがVHF帯エアーバンド。航空自衛隊や在日アメリカ軍の軍用機が使用するのが、UHF帯エアーバンドです。VHF帯エアーバンドが初心者向けで、UHF帯エアーバンドが上級者向けといったところ。
UHF帯エアーバンドは専用ではない
民間機や他の官公庁の航空機には、UHF帯エアーバンドに対応した無線機が搭載されていないため、UHF帯の周波数を使うことはまずないのに対して、VHF帯エアーバンドは自衛隊や在日アメリカ軍も使用します。
軍用機のエアーバンドを「ミリタリーエアーバンド」と呼ぶこともありますが、そこにはUHF帯エアーバンドだけではなく、VHF帯エアーバンドの周波数も含まれています。
VHF帯エアーバンドは、FMラジオ放送帯よりも少し上の118~136MHzが、日本国内での割当周波数。データ通信用や衛星通信用の周波数帯を挟んで、138~142MHzもエアーバンドの割当て。ここは主に陸上自衛隊のヘリコプターが使用します。
UHF帯エアーバンドは222~400MHzと広く、すべてがエアーバンド専用の割当周波数ではありません。322.500MHz付近までが多く使用され、これより上はさまざまな業務無線などと共用しつつ、スポット的にエアーバンドが使っています。
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