エアーバンドは管制官の数だけ違う周波数がある
エアーバンドがとっつきにくいと感じる理由の1つに「周波数があまりにも多過ぎて、どこに合わせたら良いのか分からない」と思わせる部分です。例えば東京国際空港(羽田空港)で管制用の周波数だけで43波が記されています。初めて見た人にとっては、一体どの周波数を聞いたら良いんだろうと思うことでしょう。
エアーバンドは多くの周波数を使う
民間の空港はまだシンプルな方で、航空自衛隊やアメリカ軍の基地にある飛行場となると、割当てられている周波数はもっと増えてきます。これは管制用以外にもさまざまなところで無線が使われており、それらをひっくるめてエアーバンドと呼んでいるからです。
これだけ多くの周波数が使われる受信ジャンルは、エアーバンドの他にはありません。陸上の交通機関であるバスやタクシーの無線は、基本的に1社に1波か2波です。船舶が使う国際VHFにも多数の周波数が割当てられていますが、各周波数には使用目的が決められています。
もちろん、羽田空港に割当てられている周波数も、ただやみくもに使われるというものではありません。周波数と一緒に書かれている「TWR」や「DEP」などの暗号のような英文字が、それを理解するカギを握っているのです。
管制官の数だけ違う周波数がある
テレビなどでも目にする管制官は、1人で1機を離陸から着陸まで担当するわけではなく、航空機の現在地(状態)に応じて、たくさんの管制官がバトンタッチしながら、安全に目的地へと導いています。
エアーバンドでは、この管制官の数だけ違う周波数があるといっても間違いではなく、担当する管制官が変わる度に周波数を変えていきます。TWRやDEPとは、担当する管制席の名前の略称なのです。
離着陸の多い大空港になれば、それだけ担当する管制官も増えます。その分だけ周波数も多くなり、羽田空港のように膨大とも思える周波数を使いこなして.航空機を管制しています。
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