エアーバンドで300km離れたパイロットを受信
東京で大阪のテレビ局の電波を受信できないように、VHF/UHF帯の電波は遠くまで飛んで行かないというのが特徴。基本的には、見通し距離の範囲内にしか飛んで行かず、エアーバンドであっても例外ではありません。しかし、場合によっては300km離れたパイロットの更新をキャッチできることもあるのです。
エアーバンドの電波はより遠くに飛ぶ
空港を管制する周波数のほとんどは、その空港から電波が発射されているのですが、ハンディ機に付属アンテナの組み合わせでは、条件が良くても空港から十数km離れると受信できなくなってきます。
しかし、空港の近くまで行かないと、エアーバンドは聞こえないというわけではありません。東京スカイツリーのような高い場所から送信されているラジオ放送が、広い範囲で聞けるのと同じように、上空にいる航空機の電波はより遠くに飛んで行きます。
巡航高度に達した航空機なら、東京から300kmほど離れた愛知県や宮城県上空からの交信が入ってくることも! 日本には大小100を越える飛行場が点在していますが、受信場所の近くにあるとは限りません。しかし、それでも交信を聞ける可能性が高いのが、エアーバンドの魅力なのです。
エアーバンドの受信範囲を広げる
エアーバンドの受信範囲を広げるための重要なパーツとなるのがアンテナ。ハンディ機に同梱の付属アンテナは、さまざまな周波数の無線をまんべんなく聞けるように設計されています。
そこでエアーバンド専用に設計された、アンテナメーカーや無線ショップオリジナルの高感度なアンテナに交換することで、より良い結果が得られる場合もあります。また、室内に居るなら窓に近いところへ。空港の近くまで行けないなら、近所の高台やビルの上階に行くだけでも、受信できる交信の量は格段に増えてくるのです。
パイロットや管制官への興味からエアーバンドを聞くという人がほとんどだと思いますが、より多くの電波をどうやってキャッチするかという電波的な視点でエアーバンドを聞くと、新たな楽しみ方を発見できるでしょう。
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